[ロンドン 9日 ロイター] 陸上の男子100メートルと200メートルで五輪連覇を果たしたウサイン・ボルト(25、ジャマイカ)は9日、走り幅跳びや100メートルなどで通算9個の金メダルを獲得したカール・ルイス(米国)について、敬意を持っていないと明らかにした。
ルイスはボルト以外では唯一100メートルで五輪連覇を達成した選手。200メートルは金1つ、銀1つを獲得している。
ボルトは、ルイスを尊敬できない背景には、ルイスのこれまでの批判的な発言があると説明。ルイスは北京大会後、ボルトらジャマイカ選手のパフォーマンスについて、「ジャマイカにはしっかりとしたドーピング検査のシステムがないから、選手は数カ月の間、テストを受けずに済む」などと発言し、ドーピング疑惑を浮上させていた。
また、今大会のボルトのパフォーマンス後にも、「選手にとって大事なのは息の長さ。時代を通じて頂点に立つ必要がある」などと話し、ボルトの功績を手放しでは賞賛しない姿勢を取っていた。
ボルトはこれに対し、「他の選手を悪く言うのは自分をおとしめる行為。彼は自分が話題に上らなくなったから、注目を浴びたいだけなのだろう」と反撃。自分が一番尊敬するアスリートを1936年大会で4冠を達成したジェシー・オーエンス(米国)とし、「ルイスが私について話すときはいつも薬物、薬物。すでに引退した選手がこうしたことを言うのは不快だ」と怒りを表した。
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