[3日 ロイター] - 米コーヒーチェーン大手スターバックスが3日発表した第4・四半期(10月2日まで)決算は、売上高と利益が市場予想を上回った。ポイント還元プログラムやカスタマイズ注文を多用する比較的裕福な若い顧客層が原動力となり、景気が悪化しても好調を維持すると見込んだ。
同期は北米の高価格帯製品の販売が引き続き堅調で、業績押し上げに寄与した。中国の落ち込みも市場予想と比べて小幅にとどまった。
1株利益は0.81ドルと、リフィニティブがまとめたアナリスト予想の0.72ドルを上回った。
世界既存店売上高は7%増と、こちらもアナリスト予想の4.2%増を上回った。
引け後の時間外取引で、スターバックスの株価は約2%上昇した。
マクドナルドやヤム・ブランズなどが値下げでインフレに苦しむ消費者を引きつける一方、相対的に高価格帯のスターバックスの飲料は高所得層の顧客を維持してきた。
ハワード・シュルツ暫定最高経営責任者(CEO)は投資家との電話会見で、顧客の中でも「Z世代」の若者には自由に使えるお金が多くあり、スタバの愛用者になる傾向があると指摘。
Z世代と「ミレニアル世代」が米国の顧客ベースの半分以上を占めていると明かした。
米既存店売上高は11%増。季節限定の「パンプキンスパイスラテ」の販売が好調だった。
中国の既存店売上高は16%減。新型コロナウイルス感染封じ込めに向けた「ゼロコロナ政策」が重しとなった。ただ、ゴードン・ハスケットのアナリストによると、市場予想は20%減だった。
中国既存店売上高は前四半期は44%落ち込んでいた。
純売上高は84億1000万ドルと、前年同期の81億5000万ドルから増加し、アナリスト予想の83億1000万ドルを上回った。
同社は2023年度の世界既存店売上高伸び率について、従来の長期ガイダンスである7─9%の上限付近になるとの見通しを示した。
シュルツ氏は「われわれにはこの数字を実現するための経営資源やノウハウ、歴史、技術革新があるため、達成すると強く確信している」と述べた。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」