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焦点:国葬に先立つ内閣改造、党内結束へ不退転 看板政策実行に備え

[東京 22日 ロイター] - 政府は22日、安倍晋三元首相の国葬を9月27日に行うことを閣議決定した。岸田文雄首相は覚悟を新たに国葬を主導し、政権与党の一致結束に不退転の構えだ。国葬に先立つ9月上旬までに内閣改造・党役員人事を断行し、新しい資本主義など看板政策の実行に備える。

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<参院選後に国葬を決断>

国葬は1967年の吉田茂元首相以来で、戦後では2例目となる。海外から多くの要人が参列することも想定し、国葬前後の警備強化に向けた準備を急ぐ。

岸田首相は14日の記者会見で、安倍元首相について「憲政史上最長の8年8カ月にわたり、卓越したリーダーシップと実行力をもって重責を担った」と言及した。海外首脳を含む国際社会から「極めて高い評価を受け、内外から幅広い哀悼、追悼の意が寄せられている」との考えも述べた。

政府関係者によると、首相が国葬の意向を固めたのは参院選後の13日だったという。国葬に傾いた背景には、安倍元首相の意思を引き継ぎ「未来を切りひらく決意を世界に発信する狙いもある」と、この関係者は語る。

国葬に先立つ9月上旬にかけては内閣改造・党役員人事が行われる見込みだ。今のところ首相は人事のタイミングに関して明言していないが、「(安倍氏の)四十九日にあたる8月25日以降、9月上旬までが有力」(自民党関係者)との見方がある。

松野博一官房長官や林芳正外相らを続投させ、党役員人事では、麻生太郎副総裁の留任が有力視されている。安倍氏と近かった高市早苗政調会長の処遇が焦点となる。

<課題残る物価高対策>

改造内閣が国葬を通過した後は臨時国会が控える。与党内では「最速で9月30日(の召集)」とのスケジュールも取りざたされ始めた。

焦点となる物価高対策では、予備費5.5兆円を活用するなどして切れ目なく対応する構えだが、ガソリンなど燃料価格の抑制策として石油元売り会社に支給している補助金は、予算措置が終わる10月以降の扱いが課題となる。

裏付けとなる2022年度2次補正予算の編成について、政府関係者の1人は「物価対策を重視して早めにやるべきという意見と、年末に近づけて検討の時間を確保した方がいいとの両論ある」と語る。首相がいつ判断するかで補正審議は秋の臨時国会か、来年の通常国会のいずれかになる。

<動揺続けば財源に穴>

次年度予算の編成に向けては、国内総生産(GDP)比2%を念頭に置く防衛費や、23年4月に「こども家庭庁」を新設するのに併せ、関連予算をどう増やすかの協議が本格化する。

看板政策を軌道に乗せるための施策も含め、予算が大型化することも予想されるが、財源をどう確保するかの課題も残る。安倍氏死去に伴う与党内の動揺が続き、政権求心力が揺らぐようだと、税負担のあり方を含む財源協議の停滞は避けられない。

(竹本能文、杉山健太郎 編集:山口貴也)

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