[ロンドン 22日 ロイター] - 世界鉄鋼協会(WSA)が22日公表した統計によると、5月の世界粗鋼生産は前年同月比16.5%増加し、1億7440万トンとなった。新型コロナウイルス対策の緩和で経済活動が一段と活発になったが、最大の生産国である中国の生産量の伸びが鈍化した。
キャピタル・エコノミクスは、中国政府の温暖化ガス排出抑制策と信用拡大の抑制で同国の粗鋼生産量が今後数カ月にわたって伸び悩むとの予想を示した。
キャピタル・エコノミクスのチーフ・コモディティーズ・エコノミスト、キャロライン・ベイン氏はノートで、5月の中国粗鋼生産は前年同月比6.6%増の9950万トンとなったものの、日量では前月比
1.6%減少したと指摘。「中国の生産の伸びは、需要の低迷で年内鈍化が続くとみている」と述べた。
一方、中国以外の地域では生産が増加。日本、インド、米国の生産は前年比でそれぞれ42%、47%、48%増となった。
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