September 4, 2019 / 4:43 AM / 18 days ago

アングル:ポンドが一時的に3年ぶり安値、歴史的意味合いは

[ロンドン 3日 ロイター] - 3日の外国為替市場でポンド/ドルが一時1.20ドルを割り込んだ。2016年10月のフラッシュクラッシュ(瞬時の急落)以来約3年ぶりで、英国の欧州連合(EU)離脱や総選挙の可能性を巡る不安が急速に拡大したためだ。

9月3日、外国為替市場でポンド/ドルが一時1.20ドルを割り込んだ。写真は英ポンド硬貨。2017年10月撮影(2019年 ロイター/Dado Ruvic)

もしフラッシュクラッシュの局面を除けば、ポンド/ドルは1985年以降最も安い水準で推移していることになる。そこでこの日は、足元の値動きや水準が歴史的な観点でどういう意味合いを持つかについて混乱が見られたため、考え方を改めて整理してみた。

◎2016年10月に何が起きたか

フラッシュクラッシュとは突然、劇的に相場が一方向に振れた後、すぐに逆戻りするような値動きを指す。取引が薄い中で、買いもしくは売りの注文が一気に流れ込んで市場に大荒れをもたらす。

英国の国民投票でブレグジット(英のEU離脱)派が勝利してから3カ月が経過した16年10月には、ポンド/ドルがアジア市場において数分間でおよそ10%も下落し、リフィニティブのトレーディングシステムで1.1491ドルを付けた。ユーロ/ポンドも一気に6%余りポンド安が進んだ。

◎それが重要な理由は

フラッシュクラッシュ時の安値は時間が非常に短く、あっという間に反転上昇したため、値動きの推移からは除外した方が良いと考える向きもあるだろう。そうすれば、ポンド/ドルは11年続いたサッチャー政権時代の中盤以来の低水準に沈んだと報じられることになる。

ただアナリストは、フラッシュクラッシュ時の安値は認知された価格で、金融デリバティブの約定設定に利用されたと指摘する。フラッシュクラッシュの引き金は良く分かっていないものの、この急落局面を調査した複数の中央銀行当局者は、ポンド/ドルが1.15ドルを下回る水準で取引されたとの見方では一致している。

外国為替市場関係者にとっては、安値や高値の記録は重要になる。なぜなら投資家はしばしば、そうした水準を突破した際に有効になるように自分たちのポジションを構築するからだ。

ソシエテ・ジェネラルのFXストラテジスト、ケネス・ブルー氏は、合意なきブレグジットや新たな選挙で野党・労働党の政権が誕生するといった最悪の事態においてポンド/ドルがどこまで下落するかという観点で、1.15ドルはポンド弱気派を明らかに引き寄せる水準だと思うと述べた。

ポンド/ドルが一段と売り込まれて16年の安値1.1491ドルを割り込めば、今度は本当に1984年終盤から85年初めの数カ月中に見られた水準に沈むことになる。

過去最安値は1.0545ドルで、先進5カ国がドル高是正に合意したプラザ合意より少し前の1985年3月に記録した。もし合意なきブレグジットが起きれば、その後の混乱時に過去安値を試すとみられている。ポンドがドルとユーロに対して等価となる可能性も到底ゼロとは言えない。

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