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*NYSEユーロネクストとドイツ取引所が合併で合意、詳細を発表
*合併後の会社はドイツ取引所の株主が60%、NYSEユーロネクストの株主が40%を保有
*本社機能はフランクフルトとニューヨークの2箇所に
*新会社の名称は未定
[フランクフルト/ニューヨーク 15日 ロイター] ドイツ取引所DB1Gn.DEとNYSEユーロネクストNYX.Nは15日、合併で合意したと発表した。これにより世界最大の取引所グループが誕生する。
合併の形式を取っているものの、ドイツ取引所の株主が合併後の新会社の株式60%を保有し、17人の取締役のうち10人はドイツ取引所側が占めるため、実質的にドイツ取引所によるNYSEユーロネクストの買収となる。
新会社の名称は未定。オランダに設立するが、本社機能はフランクフルトとニューヨークの2カ所に置かれる。新会社の最高経営責任者(CEO)にはNYSEユーロネクストのダンカン・ニーダーアウアーCEO、会長にはドイツ取引所のレト・フランシオニCEOが就任する。
フランクフルト証券取引所などを傘下に持つドイツ取引所と、ニューヨーク証券取引所(NYSE)などを運営するNYSEユーロネクストの合計の年間売買代金は20兆ドルを超える。合併後の新会社はドイツ、フランス、英国、オランダ、ポルトガル、ベルギー、米国で業務を展開する。
合意書によると、合併はNYSEユーロネクストの株式1株につき合併後の新会社の株式0.47株と交換、ドイツ取引所の株式1株につき新会社の株式1株と交換する形で実施される。
高速の電子取引が可能な新興の電子取引所の台頭などにより、世界的に取引所間の競争が激化しており、NYSEユーロネクストなどはこれまで、技術面での投資を大幅に拡大し、収益の大きいデリバティブ取引に注力してきた。
ドイツ取引所は先物取引などを扱うEUREXを傘下に持ち、NYSEユーロネクストはロンドン国際金融先物取引所(LIFFE)を持つため、合併後の新会社は欧州の先物取引の90%以上を占めることになる。このため、独占禁止法に抵触しないか規制当局が関心を寄せる可能性がある。
世界の取引所の間では統合が進んでおり、2010年にはオーストラリア証券取引所(ASX)ASX.AXとシンガポール取引所(SGX)SGXL.SIが統合で合意。今月に入ってからは、ロンドン証券取引所(LSE)LSE.Lが、トロント証券取引所(TSX)を運営するTMXグループX.TOを株式交換で買収することに合意したと発表している。
(INVESTMENTVIEWS)
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