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日本の不動産投資市場、機能不全から機能回復への転換点を探る時期=ARES岩沙理事長

 [東京 10日 ロイター] 不動産証券化協会(ARES)の岩沙弘道理事長は、足元の国内の不動産投資市場について「機能不全から機能回復への転換点を探る時期を迎えつつある」との認識を示した。理事会後の会見で述べた。

 岩沙理事長は、足元の国内経済について、雇用環境の悪化や設備投資の減少、消費の低迷などが依然として続いており、まだ予断は許さないとみているものの、「政府による景気対策の効果も出始め、企業の在庫調整の進展や株価が幾分回復の傾向を示すなど、最悪期を脱しつつあると考えている」と述べ、それに伴い「日本の不動産投資市場は、金融市場の正常化とともに、機能不全から機能回復への転換点を探る時期を迎えつつあると認識している。オフィスの空室率や賃料などの足元の空気は悪化を示しているが、不動産投資市場に流入する資金は徐々に回復の兆しを見せている」と語った。

 同理事長は「Jリート市場はわが国の不動産投資市場の根幹をなすものであり、不動産投資市場が回復するためには、Jリート市場の安定化と再活性化が不可欠である」としたうえで、日本政策投資銀行から昨年12月以降で約520億円がJリートに融資されたことをはじめ、銀行等保有株式取得機構の買取対象にJリート投資口が追加されるなど、多くの施策が実行あるいは決定されたことや、6月30日に政府の支援で設置された不動産市場安定化ファンドの設立運営に関する検討委員会において、Jリート市場における懸念材料だった、投資法人債の償還問題を解決する役割をもったファンドの設立に向け動き出したことを評価した。

 また同協会はきょうの理事会で、来年度の税制ならびに制度に関する改善要望案について決議した。具体的には、Jリートや特定目的会社による物件取得の際の投資法人および資産流動化法上のSPC等に対する登録免許税の軽減措置の延長をはじめ、社債市場での資金調達環境の改善に通じる短期投資法人債の発行要件の緩和、ならびに外国法人等の投資法人債等の利子に関わる非課税措置の導入などを要望。岩沙理事長は「不動産投資市場の本格的な回復軌道に向かうためには、不動産証券化商品が幅広い投資化層にとって、再び魅力あるものにならなければならない。(今回の要望等は)不動産証券化市場の持続的な発展を支える上で不可欠であり、実現に向け準備をしていきたい」と語った。

 (ロイター日本語ニュース 岩崎成子記者)

(michiko.iwasaki@thomsonreuters.com; 03-6441-1799; ロイターメッセージング:

michiko.iwasaki.reuters.com@reuters.net)

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