[東京 10日 ロイター] - 菅義偉官房長官は10日の閣議後会見で、安倍晋三首相が11日から15日まで中東3カ国を訪問することを明らかにした。現地情勢の見極めに加えて、日本が中東情勢の緊張緩和に向けて重要な役割を果たすという訪問意義を踏まえて判断したと説明した。
安倍首相はサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーンの3カ国を訪問する。中東情勢の緊張が高まる中、事態のエスカレーションを避けるため、わが国の外交努力の一環として情勢の安定化に重要な役割を果たすため、各国と意見交換をする。また、エネルギーの安定供給確保と船舶航行の安全確保に協力を要請する。
ウクライナの航空機が8日、イランの首都テヘランの空港を離陸した直後に墜落した事故を巡り、ミサイルによる撃墜の可能性も指摘されていることには「わが国としても関係国と連携して情報収集に努めている」と述べた。また、こうした事態も踏まえ、日本船舶の安全航行のための情報収集体制の強化が必要だと考えており、自衛隊活用の方針についても、今回の首相中東訪問の機会をとらえて改めて説明する予定だと語った。
中川泉 編集:内田慎一
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