May 29, 2014 / 10:10 AM / 6 years ago

北朝鮮が拉致再調査に同意、日本は独自制裁解除へ

[東京 29日 ロイター] - 政府は29日、日本人拉致(らち)被害者の安否を再調査することで北朝鮮と合意したと発表した。北朝鮮は解決済みとしてきた拉致問題に関する立場を一転、生存者がいる場合は日本に帰国させる方向で同意した。日本は調査の進展を見極めながら独自の制裁を解除するほか、人道支援も検討する。

 5月29日、菅義偉官房長官は、緊急の記者会見を行い、ストックホルムで行われた日朝政府間協議では、北朝鮮が拉致(らち)問題で日本人に関する調査を包括的に実施する意思を表明したことを明らかにした。2月撮影(2014年 ロイター/Yuya Shino)

<調査の信ぴょう性、どう担保>

日本と北朝鮮は26─28日にスウェーデンのストックホルムで政府間協議を開催。その中で北朝鮮は、拉致被害者と拉致の疑いがある行方不明者の安否、1945年前後に同国域内で死亡した日本人の遺骨と墓地、残留日本人、日本から帰国した北朝鮮人の日本人配偶者など、日本人に関するすべての問題を解決する意思を表明したという。

かねてから在職中の拉致問題解決を表明していた安倍晋三首相は記者団に対し「全面解決に向けた第一歩になると期待している」と語った。

北朝鮮は今後3週間程度で調査を行う特別委員会を設置。北朝鮮の全機関を調査できる強力な権限が付与されるという。日本は委員会に加わらないが、調査委員会の人選や組織などについて報告を受ける。調査の過程で生存者が発見された場合、北朝鮮は帰国させる方向で日本と協議する。

日本にとっては調査の実行性や信ぴょう性をどう担保するのかが課題となる。会見した菅義偉官房長官は「調査結果を把握する仕組みを確保した」と述べたが、具体的な内容は明らかにしなかった。

<核・ミサイル問題>

日本は調査が開始された時点で人の往来や送金、北朝鮮に持ち出せる金額に対する規制、人道目的の北朝鮮船舶の入港禁止措置など、独自の制裁を段階的に解除する。さらに北朝鮮に対し、人道支援を検討する。

北朝鮮による拉致問題をめぐっては、日本政府は17人を被害者と認定、うち5人は帰国した。残りの安否不明者についても調査を要求してきたが、実現していかなった。

北朝鮮に対しては米国や韓国などが核・ミサイル問題の解決に向けて協調している。日本が制裁解除の方針を打ち出したことに懸念の声が出る可能性もあるが、菅官房長官は「日本が制裁している部分なので、国連の制裁には触れていない。外交ルートを通じてさまざまな調整をしている」と説明。「拉致問題は安倍政権のもとで完全に解決する」と語った。

*内容を追加して再送します。

久保信博 編集:山川薫

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