[ワシントン 12日 ロイター] - バイデン米大統領は12日、国内での乳児用粉ミルク不足問題を巡ってメーカーや小売り大手の幹部と会い、供給不足解消の努力を要請した。呼ばれた企業にはスイス食品大手ネスレ傘下のガーバーやターゲット、ウォルマートが含まれる。
ホワイトハウスによると、米食品医薬品局(FDA)が数日中に海外からの粉ミルク輸入で新たな措置を発表する。バイデン氏は既に連邦取引委員会(FTC)に対し、便乗値上げなどの報告の調査を求めている。
サキ大統領報道官は、バイデン氏が企業との会合で増産について協議し、家庭の粉ミルク購入を助けるようもっと動いてほしいと要請したと語った。
国内への粉ミルクの最大供給業者であるアボット・ラボラトリーズが2月、ミシガン州工場で製造した「シミラック」などの粉ミルクを回収。シミラックを与えられた乳児が細菌感染症を起こしたとの訴えが複数あったためだった。その後のFDAの情報によると、同製品を与えられた乳児5人の細菌感染症発症と、うち2件の死亡が報告されている。
国内の小売りや薬局大手の間では買いだめを防ぐため、供給が改善するまで粉ミルクの購入に制限をかける動きが出ている。
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