July 3, 2019 / 1:05 AM / 18 days ago

アングル:スイスとEU、株取引巡る小競り合いで関係にひびも

[チューリヒ 1日 ロイター] - スイスと欧州連合(EU)の株式取引を巡る小競り合いが、主権を巡る幅広い政治的な対立に発展し、長期にわたって両者の関係にひびが入る恐れが出てきている。

7月1日、スイスと欧州連合(EU)の株式取引を巡る小競り合いが、主権を巡る幅広い政治的な対立に発展し、長期にわたって両者の関係にひびが入る恐れが出てきている。写真はスイスとEUの旗。独ラインフェルデンで3月撮影(2019年 ロイター/Arnd WIegmann)

両者の包括的な関係に関して、スイスはEUと4年半余りの協議で「枠組み協定」案に合意したものの、依然として正式に承認していない。これに業を煮やしたEUが、スイスの取引所を域内の取引所と同等に扱う措置の延長を拒んだため、1日から事実上、EUの銀行やブローカーはスイスの取引所への参加ができなくなった。

一方でスイスは対抗措置として、EU域内の取引所がスイス株を取引するのを禁止した。通常ならチューリヒ上場株の出来高の3割はEUの取引所が占めている。

事態がこじれたのは、スイス国内のあらゆる政治勢力が枠組み協定による主権の侵害を懸念しているからで、EUがこうした強圧的な態度を取れば、スイスがますます頑なになりかねない。両者とも話し合いの機会は閉ざさないとしているものの、早期に歩み寄る気配は見えない。

スイスが10月20日に議会選挙を控えているだけでなく、EU側も英国の離脱が10月末に迫る中で、スイスに甘い顔をして英国に有利な条件を獲得できると期待を持たせるのを嫌っていることから、事態はより難しくなっている。

スイス連立政権の一角を担うキリスト教民主党のゲアハルト・フィスター党首は地元紙に対して、「懸案の解消にはどんなに早くても1年はかかるだろう」と予想し、賃金水準を守るスイスのルールやEU市民がスイスで出身国と同じ権利を得られるかどうかに関して、EUの裁判所がどう判断するのかといった問題が残っていると指摘した。

スイスの労組や政権内で労組と連携する社会民主主義勢力は、欧州で最も高い賃金水準を守っている労働関連の法規制緩和に強く反対している。こうした勢力を説得することが、自らスイスの支持者だと宣言しているユンケル欧州委員長の任期が終わる10月末までに、同国が枠組み協定の正式承認にこぎ着ける上で引き続き主なハードルとなっている。

ただスイス側の対応が引き延ばし戦術と受け止められ、EU内で同国に反発する雰囲気も広がりつつある。

いずれにしてもこの問題に携わる政治家が夏休みに入ってしまう以上、協議再開は9月以降にずれ込むのは必至かもしれない。

(Michael Shields記者)

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