January 14, 2015 / 6:57 AM / 4 years ago

アングル:世界に逆行するスイス中銀のユーロ買い、継続に疑問符

[ロンドン 13日 ロイター] - スイスフラン相場の上限防衛を目指すスイス国立銀行(中央銀行、SNB)が、ユーロの主要な買い主体として浮上している。ただ、ユーロの下落ペースを踏まえると、そうしたユーロ買いがどの程度続くのか、疑問を口にする向きが多い。

 1月13日、スイスフラン相場の上限防衛を目指すスイス中銀がユーロの買い主体として浮上しているが、ユーロの下落ペースを踏まえると、そうした買いがどの程度続くのか、疑問の声が出ている。スイスフランとユーロの紙幣、ベルンで昨年11月撮影(2014年 ロイター/Ruben Sprich)

他の主要中銀の外貨準備におけるユーロの比率は、この数カ月で低下しており、SNBのユーロ買いはこうした趨勢に逆行している。国際通貨基金(IMF)のデータによると、世界の主要中銀の外貨準備では実際、2014年第3・四半期にユーロの比率が10年余りで最も低い水準に低下した。

1ユーロ=1.20フランに設定しているスイスフランの上限を守るため、SNBは2年ぶりに為替介入を再開。12月の買い入れ規模は推計200億ユーロで、外貨準備は過去最高水準となった。

ジェフリーズの為替戦略責任者、ジョナサン・ウェッブ氏は「スイスフランが一段高とならないよう、短期的には大半のユーロを外貨準備として保持するが、一定期間が過ぎれば、SNBはユーロを売り、その比率を低減させるだろう」と述べた。

欧州中央銀行(ECB)が昨年6月、中銀預金金利をマイナスに引き下げて以降、 各国中銀の外貨準備責任者からのユーロ買いは入りづらくなっている。ユーロの対ドル相場EUR=は過去6カ月で13%以上下げ、先週には9年ぶり安値の1.1754ドルを付けた。

資本流出や通貨安に見舞われ、ロシアやナイジェリアなどではこの数カ月、外貨準備が減少。米連邦準備理事会(FRB)による2015年の利上げ開始観測でドルの上昇が加速した昨年7月以降、世界の主要中銀の外貨準備も過去最高水準から縮小しているが、スイスの外貨準備は逆に拡大した。

<英ポンド、カナダドルに恩恵も>

SNBは外貨準備の45%近くをユーロで保有。この比率は2011年の57%から徐々に低下している。約30%が米ドル、7%が英ポンドGBP=、9%が日本円JPY=、4%がカナダドルCAD=だ。

BNPパリバ(ロンドン)の通貨アナリスト、マイケル・スネイド氏は、ポンドやカナダドルなどは、韓国ウォンKRW=やシンガポールドルSGD=といった比較的流動性の低い通貨とともに、SNBが外貨準備のユーロ持ち高を分散させる場合に恩恵を受ける可能性があると指摘した。

12月末時点で、スイスは4951億0400万スイスフラン(4900億ドル)相当の外貨を保有。11月時点では4626億6900万スイスフランだった。12月はユーロ危機が深刻化した2012年半ば以来の急増となった。

ロシアルーブルの急落でスイスフランへの逃避買いが集中したことを受け、SNBが先月介入を実施したことが外貨準備高に反映されている。SNBは12月、中銀預金金利をマイナスに引き下げることも発表した。

ただ、スイスフランが対ユーロの上限に肉薄した水準で推移する中、SNBは介入を続ける見通し。月内にECBが本格的量的緩和策の導入を決め、ユーロが一段安となれば、追加措置の実施観測が強まるとみられる。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨戦略責任者、マーク・チャンドラー氏は、他の長期投資家がユーロのエクスポージャーを縮小させる中、ユーロの主要な買い主体はSNBだけだろうと指摘した。

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