October 31, 2019 / 5:40 PM / 13 days ago

スイス中銀総裁、金利差縮小によるフラン上昇圧力に警戒

[ベルン 31日 ロイター] - スイス国立銀行(中央銀行)のジョルダン総裁は31日、世界の他の中央銀行の利下げによりスイスフラン相場に上昇圧力がかかる可能性があるとし、スイス中銀が導入しているマイナス金利政策はフラン相場の上昇抑制に向けた主要な対策であり続けるとの考えを示した。

スイス中銀の現在の政策金利は世界最低水準のマイナス0.75%。ジョルダン総裁の発言で、欧州中央銀行(ECB)と米連邦準備理事会(FRB)が利下げを加速化させた場合、スイス中銀はマイナス金利の一段の深掘りを行う可能性があることが示唆された。

ジョルダン総裁は講演で「マイナス金利政策を導入していることで、他国との金利差が過度に縮小することはない」としながらも、「金利差が一段と縮小すればフラン相場に上昇圧力がかかり、経済成長の抑制や失業増につながる」と述べた。

世界的な低金利環境は当面継続する可能性があるとし、スイス中銀が約5年前に導入したマイナス金利政策を解除する時期は予見できないと指摘。「解除のタイミングは世界経済の展開と国際的な金融市場の動向次第としか言えない」と述べた。

その上で、フラン相場の上昇抑制に向け、マイナス金利政策と外国為替市場への介入が引き続き重要な措置だと指摘。「マイナス金利政策が導入されていなければ、フラン相場は上昇していた。フラン相場が上昇すれば経済は減速し、失業が増加する」と述べた。

ジョルダン総裁の講演原稿は前日に米FRBが利下げを決定する前に準備された。

ジョルダン総裁はこのほか、マイナス金利で苦境にさらされている年金基金に対し中銀が利益の一部を還元する案について、中銀の金融政策運営能力が損なわれる恐れがあるとして、否定的な見解を表明。

中銀のバランスシートが膨れ上がっていることで中銀の利益と損失の双方が大きく揺れ動く可能性があり、「利益は一夜にして消失する可能性がある」と指摘。年金基金を支援すれば「理性的な金融政策運営のほか、物価安定目標が阻害される」と述べた。

また、フラン相場が過大評価されている状態は続いているとも指摘。中銀はマイナス金利と市場介入で上昇圧力を封じ込めることにコミットしているとし、「フラン相場に対する圧力を軽減する政策を維持する」と述べた。

マイナス金利政策についてはスイス中銀拡大理事会メンバーのマーティン・シュレーゲル氏も、長期的に維持し、一段の深掘りを実施する余地があるとの見解を示している。

*内容を追加しました。

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