[ローザンヌ 22日 ロイター] - スイス国立銀行(SNB、中央銀行)のメクラー理事は22日、マイナス金利政策について、中銀は「可能になり次第速やかに」解除すると述べた。
スイス中銀に対しては、退職者の預金の目減りなどにつながるマイナス金利政策の引き揚げに向けた圧力が高まっているが、メクラー理事を始めとする中銀当局者は、スイスフラン相場の上昇の抑制にマイナス金利政策は重要との立場を崩していない。
米財務省は今月13日に公表した外国為替報告書で、中国の「為替操作国」認定を解除した一方、スイスなどを為替慣行の監視対象に指定。同報告書の公表を受け、スイスフラン相場は上昇し、現在は対ユーロで2017年半ば以来の高水準にある。
メクラー理事はローザンヌで開かれた銀行関連の会合で、「われわれは常に米国と良好な対話を行ってきた」とし、米国の為替報告書でスイス中銀の政策が影響を受けることはないと表明。「米国はスイスが抱える独特の事情を理解している」と述べた。
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