[チューリヒ 20日 ロイター] - スイス国立銀行(中央銀行)のシュレーゲル副総裁は20日、物価安定の目標を達成するため、為替市場で積極的に活動する用意がなおあるとの考えを示した。
ワルシャワで開かれたイベントで「スイスフランが下落した場合は為替を売る用意があり、大幅に上昇した場合は買う用意がある」と述べた。
スイスでは昨年、インフレ率が3.5%まで上昇。他国に比べるとかなり低いが、それでも中銀が物価安定の目安とする0─2%の範囲を上回っているとシュレーゲル氏は指摘し、中銀にとって社会への最大の貢献は「安定志向の政策を取り、物価の安定を維持することだ」と強調した。
一方、スイスフランが高水準にあることで輸入品価格による物価上昇を抑制しているほか、国内の水力と原子力による発電でエネルギー価格高騰の影響が軽減されていると述べた。
市場は、中銀が次回3月23日の会合で現在1%の金利を追加で引き上げるとみており、50ベーシスポイント引き上げの確率は85%になっている。
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