April 27, 2012 / 4:03 AM / 7 years ago

日銀が追加緩和決定、国債10兆円・ETFなど増額

[東京 27日 ロイター] 日銀は27日に開いた金融政策決定会合で、資産買入基金による長期国債の買い入れ額を10兆円拡大するとともに、上場投資信託(ETF)を2000億円、不動産投資信託(J─REIT)を100億円それぞれ増額する追加金融緩和を決定した。一方、札割れが頻発している6カ月もの固定金利オペを5兆円減額。これによって基金の規模は、これまでの65兆円から70兆円に拡大する。また、購入する長期国債と社債の残存期間を「1年以上3年以下」に1年長期化、買い取り期間を2013年6月末に半年延長した。

4月27日、日銀は金融政策決定会合で、資産買い入れ基金を5兆円増額する追加緩和策を決定した。写真は日銀本店。3月撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

<長期国債は買い入れペースを加速、追加緩和で景気回復を確実に>

追加緩和は全員一致で決定した。政策金利である無担保コール翌日物の誘導目標は「0─0.1%程度」に据え置き、実質的なゼロ金利政策も継続する。基金残高は2013年6月までに70兆円を目指し、途中の2012年末に65兆円とするこれまでの目標も維持する。

このため、長期国債は年内の残高をこれまでの19兆円から24兆円に増額し、買い入れペースを加速。来年6月末までに29兆円の残高を目指す。ETFとREITは、年末までにそれぞれ1.6兆円、0.12兆円とし、こちらも買い入れペース加速させるが、年末以降は残高を維持する。6カ月物の固定金利オペは、これまでの年末までに15兆円とする目標を同10兆円に圧縮する。長期国債の買い入れ年限の長期化で、基金による資産の円滑な買い入れと、より長めの金利への働きかけを狙う。

日銀は、今回の追加緩和について、これまでの累次の追加緩和と合わせ、「日本経済が物価安定のもとでの持続的成長経路に復することを、さらに確実なものにすると期待している」とし、経済・物価の後押しを狙った。現行の実質ゼロ金利政策などの措置は、「景気の改善につれて、その効果が強まっていく」としている。

<CPI1%、遠からず到達>

日銀は2月の決定会合で「中長期的な物価安定の目途」を導入し、消費者物価(CPI)の前年比上昇率で1%を目指す姿勢を明確にした。

今回の声明では、そのCPI動向について、マクロ的な需給バランスの改善を反映し、展望リポートの見通し期間である2013年度後半にかけてゼロ%台後半となり、「その後、1%に遠からず達する可能性が高い」と指摘。日本経済が着実にデフレからの脱却に向かっている方向性を示した。

<日本経済の持ち直し明確、先行き回復シナリオ維持>

日本経済については、現状はなお横ばい圏内にあるとしながらも、「前向きの経済活動に広がりがみられるなど、持ち直しに向かう動きが明確になりつつある」と判断を前進。先行きも、新興国などを中心とした海外経済の成長率の高まりや、東日本大震災からの復興需要の強まりにつれて「緩やかな回復経路に復していく」との回復シナリオを維持した。

海外経済は、欧州債務問題について「金融市場に大きな混乱をもたらすリスクは低下」しているとし、米国経済も「緩やかに回復している」と評価した。

<金融の不均衡リスク点検、緩和効果浸透には財政への信認が重要>

また、日銀は強力な金融緩和の推進にあたり、「金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検」していくとし、金融面での問題が生じていないかを確認していく考えを示した。

また、日本の厳しい財政事情のもとで、「財政の持続可能性に対する市場の信認をしっかり確保することが、金融政策の効果浸透や金融システムの安定および経済の持続成長にとって、きわめて重要」と財政規律維持の重要性を強調。デフレ脱却には、急速な高齢化のもとで成長率がすう勢的に低下している現実を踏まえ、「長期的・構造的な課題への取り組みが不可欠」と構造政策が急務と訴えた。

(ロイターニュース 伊藤純夫 竹本能文)

*内容を追加します。

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