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訂正:日銀「物価安定の目途」見直しに着手、基金増額の追加緩和策も決定
2012年12月20日 / 04:32 / 5年後

訂正:日銀「物価安定の目途」見直しに着手、基金増額の追加緩和策も決定

[東京 20日 ロイター] 日銀は19、20日に開いた金融政策決定会合で、今年2月に導入した物価上昇率1%を目指す「中長期的な物価安定の目途」を見直すことを決めた。白川方明総裁は執行部に対し、必要な論点を整理して次回会合で報告するよう指示した。

12月20日、日銀は金融政策決定会合で、今年2月に導入した物価上昇率1%を目指す「中長期的な物価安定の目途」を見直すことを決めた。都内の日銀本店で19日撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

また、資産買い入れ基金を10兆円増額する追加緩和策も全員一致で決定した。基金の規模は2013年末に101兆円となる見通しで、100兆円の大台を突破する。政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標は0─0.1%程度に据え置いた。

<総裁が物価目標の見直し指示、新政権の意向反映か>

白川総裁は2月に導入した現行の「中長期的な物価安定の目途」について、見直しを執行部に指示した。次回1月の金融政策決定会合で、「金融政策運営に当たり目指す中長期的な物価の安定」について検討を行う。

現行の「物価安定の目途」は、物価上昇率1%を当面のめどとしているが、16日の衆院選で圧勝した自民党の安倍晋三総裁は日銀に対し、「目途」という表現を「目標」に明確化することや、目標水準を2%に引き上げることなどを求めている。18日には白川総裁に対し、2%の物価目標の設定と政府とのアコード(政策協定)の締結を直接要請していた。

<今年5回目の追加緩和、石田委員の付利引き下げ提案は否決>

今会合では、資産買入基金を10兆円増額することも決めた。日銀による追加緩和は10月に実施して以来、今年5回目。年間5回の金融緩和は2001年に当時の速水優総裁の下で実施されて以来となる。基金の総額は100兆円を突破する。日銀は、景気の現状を「一段と弱含んでいる」に下方修正し、「日本経済が物価安定のもとでの持続的な成長経路に復していく軌道を踏みはずさないよう」追加緩和に踏み切った。

10兆円増額の内訳は、短期国債と長期国債がそれぞれ5兆円。長期国債の購入枠は44兆円程度に拡大する。買い入れ期限は、これまでと同様の2013年末。今後1年余りで基金によって資金供給される額は36兆円程度に達することになる。

基金による国債買い増しは、短期国債は来年1─6月、長期国債は1─12月に実施する。

会合では、石田浩二審議委員が日銀当座預金の超過準備への付利を現行の0.1%からゼロ%に引き下げることを提案。政策委員会メンバー9人のうち同委員以外が反対し、否決された。

<新貸出支援制度、資産買入と合わせ1年で50兆円超を供給>

また、10月末の会合で導入を決定した「貸出増加を支援するための資金供給」制度の詳細も決定した。新たな貸出支援制度は、あらかじめ設定する基準時点から貸出残高を増やした金融機関に対し、その増加額相当分について、年0.1%という低利で最長4年(借り換え含む)の資金供給を行う。供給額は限度を設けない「無制限」。新規貸付の実施期間は15カ月間で、2012年10─12月期(訂正)を基準時点とし、2014年1─3月分までの貸し出し増加額が対象となる。資金供給の頻度は四半期に1回で、計5回。第1回目は来年6月頃を予定している。

日銀では同制度で15兆円を上回る貸し出しを想定しており、資産買い入れ基金と合わせて今後1年余りで50兆円超の資金供給を行うとしている。

(ロイターニュース 伊藤純夫 竹本能文:編集 久保信博)

*本文下から2番目の段落の、新規貸付の実施期間の基準時点を「2012年1─3月期」から「2012年10─12月期」に訂正します。

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