November 1, 2012 / 9:02 AM / 8 years ago

日銀の決定は「歴史的」、政府は成長力向上にコミット=財務副大臣

[東京 1日 ロイター] 大久保勉財務副大臣は1日、ロイターとのインタビューに応じ、追加金融緩和など30日の日銀の決定内容を「これまでになく踏み込んだもの」と評価した上で、政府は来年度予算編成や追加経済対策の策定などを通じて、成長力の向上を進めるとの見解を示した。

11月1日、大久保勉財務副大臣は、追加金融緩和など10月30日の日銀の決定内容を「これまでになく踏み込んだもの」と評価した(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

<日銀は1兆円で「質的」緩和>

副大臣は今回の日銀の決定を「歴史的なもの。(事実上の物価目標を導入した)2月より重い決断」と評価。日銀が政府との共同文書で「デフレ脱却、円高への決意を表明した」ことや、今後の「アクションプランとして早期に是正、実行する内容も書いてある」ことなどに触れ「人によって政策協定(アコード)と言うが、呼び名はいろいろあるだろう。とにかく内容をしっかり見てほしい」と話した。

追加緩和策についても、資産購入基金の11兆円増額を「いわゆる量的緩和は10兆円で、1兆円は質的な緩和」として、指数連動型上場投資信託(ETF)や社債などの増額に踏み込んだ点を評価。「日本経済のボトルネックとなるものがあれば、日銀が支えて風通しをよくする決意が見られる」と述べた。同時に、個人的な要望としながら「一番弱い金融、社債セクターで影響力が大きいのは電力債。電力債等も含んだものをしっかりと買ってくれれば」と期待を示した。

これまで副大臣が就任前から主張してきた、日銀の購入する国債の年限長期化に対しては、個人的見解と強調した上で、長期金利が低水準にある現段階では効果に乏しいとして「中期的な課題ではあるが、必ずしも今やる必要はない」との見方を示した。

<政府は消費増税法案で成長にコミット>

日銀とまとめた共同文書に、政府側が数値目標を盛り込んでいないことには「消費増税法案(の附則)に(望ましい成長のあり方として名目、実質成長率の)3%と2%とある。合意書と法律のどちらが重要か。そういうコミットをしている」と説明。「政府は予算を策定することでコミットする。法案成立に時間がかかるなら、閣議決定で予備費を活用する。すごいコミットだ。それと同程度に日銀もコミットしてほしいと、ぎりぎりの線で(財務相と経済財政担当相との)三者合意になったのだろう」とした。

<日銀の決定、企業の海外進出支援の側面も>

さらに、日銀の決定内容には、日本企業の海外進出を支援する側面もあると指摘。「企業は新市場を求めて海外に出ている。そこに邦銀、その背後を国際協力銀行(JBIC)や日銀、外国為替資金特別会計(外為特会)が支援し、日本企業がグローバル化する。それで国民総所得(GNI)を増やして経済を支える戦略。そこを日銀も理解して、しっかりコミットしているのが、今回の考え方だと個人的には理解している」と述べた。

企業の海外進出支援については「円高や(日本の)低金利といった利点を企業が理解し、積極的にM&Aをしている。そこに規制緩和で政府が支援をしたり、場合によって金融的な支援をするのが、この1―2年しっかりとなされている。これでトレンドが変わる」と見通した。

<特例公債法案、日本の「財政の崖」となる可能性>

政府が臨時国会に再提出した特例公債法案は「一番重要と考えている。臨時国会で何かひとつ法案を通さないといけないといったら、明らかに特例公債法だ」と言及。与野党間の協議の進展にあらためて期待を示し「これは日本の金融問題だけでなく、日本の『財政の崖』となる可能性がある。しっかり政治の責任として受け止めないといけない」と述べた。

<米金融規制めぐる議論、世界の市場に影響>

副大臣は就任以降、東京で開催された国際通貨基金(IMF)・世銀総会やアジア欧州会議(ASEM)財務相会議など、各種の国際会議に相次ぎ出席。会議を通じて認識した世界経済のリスクとして、1)欧州債務危機、2)米財政問題、3)日本の財政赤字、4)新興国景気の減速などを挙げた。米国で行われている金融規制をめぐる議論についても「世界の金融市場に影響する問題。おそらく(今週末の)G20で議論されるテーマだろう」と指摘した。

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