December 26, 2012 / 4:47 PM / 7 years ago

85円台「適正水準に向かいつつある」=甘利経済再生相

[東京 27日 ロイター] 甘利明経済再生・社会保障税一体改革・経済財政政策担当相は27日未明の就任記者会見で、外国為替市場で円安が進み、1ドル85円を付けたことに関して、かなり適正水準に向かいつつあるとし、この方向が定着するようにしなければならないとの認識を示した。

12月27日、甘利明経済再生担当相は未明の記者会見で、外国為替市場で円安が進み、1ドル85円を付けたことに関して、かなり適正水準に向かいつつあるとし、この方向が定着するようにしなければならないとの認識を示した。都内で同日撮影(2012年 ロイター/Toru Hanai)

デフレ脱却では日銀との連携を強調。日銀には「できることがまだある」と金融緩和の強化に期待し、必要があると判断すれば金融政策決定会合への出席を検討する考えを明らかにした。

<日銀の緩和は質の問題、政策協定は首相とすり合わせ>

デフレ脱却に向けた政府・日銀の連携は安倍政権の重要課題のひとつ。これまでの金融政策について甘利担当相は「日銀は従来に比べ、何をなすべきかの意識は強くなってきた」と評価する一方で、「完全に十分かといえばまだやるべきことはある」と指摘。「量を増やすこともさることながら、質の問題。リスク資産に対してどれくらい踏み込んでいるか。また市場に強いメッセージを発せられるか。毅然たる姿勢の強さをどれくらい(市場が)感じるかなどいろいろある」と述べ、「政府がもっている危機意識を共有してもらいたい」と注文を付けた。

日銀金融政策決定会合にも「必要があれば、出ることも検討する」と語った。

一方、安倍首相が要請している政府・日銀間の政策協定に関しては「首相とよく考えをすり合わせていきたい」と述べるにとどめた。「同じ目標に向かって心合わせる。(中央銀行の)独立性と両立するような対応をしていきたい」とも語ったが、物価目標の達成時期を明記する必要性や目標が達成できなかった場合の説明責任のあり方など具体的な検討項目については言及を控えた。

<景気の先行きには、警戒感>

景気の先行きに関しては「少し警戒している。油断してはいけない」との認識を示した。

当面の最重要課題である円高・デフレ対策では「(2012年度)補正予算に強く絡む」と指摘。需給ギャップ解消には(1)政府による需要創出、(2)海外需要の取り込み、(3)新しい需要創出のためのイノベーション──などの手法をあげ、政府の需要創出策では、一過性のものではなく、直接的な効果が切れたあとも続くものでなければならないと強調。防災・減災対策では、「発災した後に対応するコストより事前防災のほうがはるかにコストが安く、財産的被害が極小化する」と説明した。

<85円台「いい方向」、円安方向の定着を期待>

甘利担当相は市場動向にも触れ、「きょう85円を付け、かなり適正水準に向かいつつある。かなりいい方向にきている」と円安進行を好感する一方、「この方向が定着するようにしなければならない」と指摘。「政府と日銀がしっかり心合わせ、政策協定しつつ、毅然たる姿勢で市場に臨む。その決意の表れを市場ははかっていくのだと思う。ファンダメンタルズを反映するようなところにもっていくことが大事だ」とも語り、政府・日銀の連携強化を通じてさらなる円安を期待した。

<財政健全化目標は堅持>

国債増発も辞さない大型の補正予算編成で、政府の財政健全化姿勢が注目される。この点については「大事なことは政府が財政再建の意識をしっかり持つことだ。そのなかで機動的な財政運営をしていく。目の前にあるデフレ解消するためには、相当機動的な財政運営が必要だが、だからといって、中長期の目標を放棄することでは日本の国債に対する信認は失墜する」と警告した。

そのうえで、「2015年度と20年度(の財政健全化目標)は堅持しつつ、当面の対応は柔軟に対応していく。補正は(歳出の大枠)71兆円と(新規国債発行)44兆円の縛りの外なので、相当大胆にやってよい」と語り、中長期の財政健全化目標を堅持する姿勢を強調した。

<諮問会議・再生本部とも年明け早々に始動、成長戦略は年央までに策定へ>

甘利担当相は「喫緊の課題は日本経済の再生だ」と述べ、新設した「日本経済再生本部」と経済財政諮問会議の連携を取り、円高・デフレからの脱却と民間投資を促す経済成長戦略で経済再生策をしっかり描いていくと語った。成長戦略を来年年央までに策定していく方針も明らかにした。

経済財政諮問会議と再生本部の役割分担については「諮問会議で(マクロの)大きな方向性を作り、再生本部では、その下に産業競争力会議を立ち上げ詳細な実施設計を描く」とし、「相互にキャッチボールしながら、実効性の高いプランができることを期待する」と語った。

諮問会議、再生本部とも「年明けからスタートしていきたい」と語り、7日の週には始動させる考えを明らかにした。

(ロイターニュース 吉川 裕子:編集 石田仁志)

*内容を追加して再送します。

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