January 22, 2013 / 4:17 AM / 6 years ago

日銀が「2%物価目標」と「無期限緩和」導入、物価上昇見通しは改善小さく

[東京 22日 ロイター] 日銀は21、22日の金融政策決定会合で、2%の物価上昇率目標と、その達成に向けて期限を定めず市場から資産を買い入れる緩和策の導入を決定した。前回会合に続く2回連続の追加緩和は2003年以来、約10年ぶり。政府と一体となってデフレ脱却に取り組む共同文書も公表した。

1月22日、日銀は金融政策決定会合で追加緩和を決定した。写真は日銀本店。先月撮影(2013年 ロイター/Yuriko Nakao)

しかし、同時に発表した日銀の物価見通しは、こうした一連の措置にも拘わらず、前回からの上昇がわずかにとどまっており、2%の達成には程遠いことをうかがわせる。

<基金の残高14年中に10兆円増額、それ以降は維持>

日銀はこれまで、目指す物価上昇率を「中長期的な物価安定の目途(めど)」で当面1%としてきたが、安倍晋三首相の意向も踏まえて「物価安定の目標」に変更し、物価上昇率を2%に引き上げた。金融緩和の推進によって、「できるだけ早期」の目標実現を目指す。

2%の物価目標導入を踏まえ、追加の緩和措置も決定した。国債やリスク性資産を購入する資産買入基金について、無期限の資産買い入れ方式を導入。現行計画である2013年末までに101兆円という残高積み上げが完了後、2014年から毎月一定額の金融資産を買い入れる。当分の間は、長期国債2兆円程度、国庫短期証券(短期国債)10兆円程度を中心に毎月13兆円程度の資産を買い入れる。これにより、基金の残高は2014年中に10兆円程度増加し、それ以降の残高は維持される見通しという。

ただ、金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、問題が生じていないかを確認していく方針だ。

物価目標を2%とすることに対して佐藤健裕審議委員と木内登英審議委員が反対した。2%は実現性が低いと考えたとみられる。

今回の会合では、デフレからの早期脱却と持続的成長に向けて政策連携を強化するとした政府と日銀の共同声明も公表した。日銀が物価目標2%を早期に実現するという文言を盛り込んだほか、政府は政策を総動員して経済構造を変革するとともに、財政規律に配慮することも明記した。佐藤委員と木内委員は、この声明についても「物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率2%とする」と記述している点に反対した。

<物価さほど上昇せず>

こうした一連の措置を受け、日銀は昨年10月の「展望レポート」で示した経済物価見通しをやや修正した。成長率は12年度はやや下振れるものの、13年度は各種の経済対策効果などから上振れ、中心的な見通しは10月の1.6%から2.3%に大幅に上昇。14年度は経済対策の効果がなくなることや消費増税導入予定もあり、0.8%と弱含むが、それでも10月見通し0.6%からはやや上方修正された。

一方、物価の上昇は鈍い。13年度は10月から変わらず0.4%上昇のまま、14年度は0.9%上昇で10月見通しの0.8%上昇からさほど変わらない。「物価目標」の2%に届くにはまだ時間がかかるとみていることがうかがえる。

しかも、この先のリスクについて「日本経済をめぐる不確実性は引き続き大きい」との見方を示し、債務問題が続く欧州や米国経済の回復力、日中関係の影響など、海外要因に不安を示した。(ロイターニュース 伊藤純夫 竹本能文 石田仁志 中川泉;編集 久保信博)

*内容を追加します。

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