April 5, 2013 / 1:42 AM / 7 years ago

株・債券「バブルではない」、出口戦略は金融システムに配慮=日銀総裁

[東京 5日 ロイター] 黒田東彦日銀総裁は5日午前、衆院議運委員会で行われた所信聴取で、現在の株式・債券市場はバブルではないと述べた。金融緩和政策の出口戦略については「時期尚早」との認識をあらためて示したが、議論していく場合には、金融システムの安定に十分配慮すると語った。

4月5日、黒田日銀総裁は衆議院議運委員会で行われた所信聴取で、金融緩和策の出口戦略について語るのは時期尚早だが、出口のリスクについても検討したい、と述べた。写真は2日、都内で撮影(2013年 ロイター/Issei Kato)

<バブル懸念も注視>

黒田総裁は4日、就任して初めて開いた金融政策決定会合で、大規模な国債買い入れを中心に市場に大量の資金供給する「量的・質的金融緩和」を打ち出した。市場の想定を上回る内容となったことで、市場では長期金利が過去最低水準に低下するなど債券高や株高が急速に進行している。黒田総裁は「現時点で株式にしても債券にしても、バブルの状況になっているとは思っていないし、直ちにバブルが生じるとは思っていない」と断言。一方、金融緩和政策を進める上で「バブルが生じる懸念があるかどうかも十分、注視している」とし、市場動向を丹念に点検していく考えを示した。

<出口戦略、時期尚早だがリスクを検討>

また、期間の長い国債を大量に買い入れることで、将来的な金融緩和政策からの出口が困難になることへの懸念もある。黒田総裁は「足元の物価上昇率はマイナスであり、今、出口戦略を具体的に云々するのは時期尚早だ」と述べる一方、「十分、出口の場合のリスクについてもよく検討していきたい」と語った。特に金融機関の国債保有が膨らむ中、「重要なのは、金融システムに対する影響だ」とし、「出口戦略を具体的に議論し、進めていく場合には、金融システムの安定性に対する配慮を十分に考えていく」と強調。具体的な出口における国債の取り扱いについて「直ちに売るということではなく、償還を受ける形が多いと思うが、そうしたことを含めて出口戦略で考慮したい」と述べた。

<財政ファイナンスの歯止め、新ルールを検討>

4日の会合では、資産買入基金を廃止して新たな国債買い入れ方式を導入したことに伴い、これまで金融調節目的の国債買い入れである「輪番オペ」に適用していた「銀行券ルール」の一時停止も発表。財政ファイナンス(穴埋め)の歯止めがなくなった格好だが、黒田総裁は「今後も財政ファイナンスをしないとの観点から、歯止めについて政策委員会でも議論していきたい」と新たなルールを検討する考えを表明した。

<期待は思いのままにならない、働きかけが重要>

黒田新体制は2%の物価安定目標の2年程度での達成に向け、市場などの期待に働きかけるルートも重視している。総裁は「期待を中銀が思いのままにコントロールすることはできない」としながら、「不確実ではあるが、大きな要素であり、(期待に)働きかけることは重要だ」と語った。

2%の物価安定目標と金融緩和政策との関連では、目標の実現をめざして「これを安定的に持続するために必要な時点まで継続する」とした。この点については「(物価が)2%に達していなくても、このままいけば2%達成どころかどんどん上がるという状況になれば政策を調整する」とする一方、「逆に、ある瞬間2%に達しても、持続的に2%近辺で推移する見込みがない場合には、緩和を継続する必要がある」と双方の意味合いがあると説明した。

(ロイターニュース 伊藤純夫;編集 山川薫 内田慎一)

*内容を追加して再送します。

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