January 29, 2014 / 12:26 AM / 6 years ago

オバマ米大統領の一般教書演説、格差への取り組み前面に

[ワシントン 28日 ロイター] -オバマ米大統領は28日、就任以来6度目の一般教書演説で、社会格差の是正に向け中間層の底上げに注力する姿勢を鮮明にする。大統領令など、与野党が激しく対立する議会を通さず自らの権限で実行できる政策を総動員する。

1月28日、オバマ米大統領は一般教書演説で、国内の格差拡大に歯止めかける「具体的で実践的な提案」を約束する。ワシントンで撮影(2014年 ロイター/Mike Theiler)

一般教書演説は米東部時間午後9時(日本時間29日午前11時)から始まる。

大統領は昨年、移民制度改革や銃規制の法制化を実現できないまま、看板政策に掲げるオバマケアの始動ではつまづき、シリア問題でも迷走するなど、厳しい状況に置かれた。そのため今年は挽回の年にしたい考え。

一般教書演説は、11月に控える中間選挙に向けた地ならしといった点でも重要になる。民主党は上院過半数の維持と下院過半数の奪還を目指しており、大統領は候補者が選挙で訴えられる政策の方向性をこの演説で示したい考えだ。

ホワイトハウスが公表した一般教書演説要旨によると、オバマ大統領は国内の格差拡大に歯止めをかける「具体的で実践的な提案」を約束する。

「4年にわたる経済成長の結果、企業収益と株価は上昇、富裕層はますます栄えている」としながらも「一方で平均賃金はほとんど変わっていない。格差は広がり、(社会階層の)上方に移動することは難しくなっている。景気は回復しているが、あまりに多くの国民にとっては、長時間働いてもなんとか生活することしかできないという、厳しい現実がある。職がない国民もなお多い」と述べる。

ホワイトハウスによると、大統領は新たに雇用する連邦政府の契約職員の最低賃金を時給10.10ドルに引き上げる大統領令を発表する。

賃上げ対象は新規契約、既存契約の改定分で、来年初めに施行される。主に管理人や建設労働者が恩恵を受ける。

大統領はまた、全労働者の連邦最低賃金を現行の時給7.25ドルから10.10ドルに引き上げ、その後はインフレに連動させる仕組みとする法案を承認するよう議会に要請する。

大統領はこの他、老後の生活安定や中間層向けの職業訓練に関する新たな大統領令を発表する予定。

議会承認が不要な大統領令を駆使し、共和党の反対で実現できていない政策を自身の権限内でできる限り進める考えを示す。

マクドノー大統領首席補佐官はNBCの「トゥデー・ショー」で「一般教書演説では、賃金、教育、職業訓練、ハイテク製造業、老後の生活安定などに関する具体的でかつ現実的な提案が行われる」と述べた。

オバマ大統領の任期は残り3年で、大掛かりな法案を成立させるのは難しい。このため演説では、共和党の反対で法制化が阻まれている移民制度改革への意欲をあらためて示し、導入時にトラブルが続出した医療保険制度改革(オバマケア)の推進を訴える見通しだ。

ホワイトハウス当局者は、大統領は政策課題を実現するため議会とともに取り組む考えだが、必要なら大統領令を通じて推し進める構えだとしている。

ただ議会共和党は、大統領の考えに懐疑的な見方を示している。

共和党のベイナー下院議長は会見で、大統領には連邦契約社員の賃金を引き上げる権限があるかもしれないが、対象は新規契約分のみでその影響は「ほぼゼロに近い」として、賃上げ効果に否定的な考えを示した。

全労働者を対象する包括的な最低賃金の引き上げについては、経済に打撃を与える恐れがあるとし、過去の最低賃金引き上げ時には数十万の低所得者が失業したと指摘した。

*内容を追加します。

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