[台北 20日 ロイター] - 台湾の蔡英文総統は20日、政権発足から7年の節目に総統府で演説し、中国との緊張が続く台湾海峡について「戦争は選択肢にない。中台どちらの側も非平和的手段で一方的に現状を変更することはできない。現在の平和と安定を維持することが世界と台湾のコンセンサスだ」と語った。
蔡英文氏は、台湾は挑発をしないし、中国の圧力に屈することもないと表明。「台湾はリスクに囲まれているとはいえ、台湾自体がリスクを生み出す存在では決してない。われわれは責任あるリスクの管理者であり、台湾は世界中の民主国家や民主的なコミュニティーと力を合わせ、さまざまなリスクを取り除いていくつもりだ」と説明した。
台湾では来年1月に次期総統選挙が実施される。最大野党国民党の公認総統候補となった侯友宜氏は20日、蔡政権の下で台湾は「戦争か平和か」の選択に直面していると発言し、自身は「対話と交流」を通じて地域の安定を維持していくと訴えた。
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