[27日 ロイター] - 武田薬品工業(4502.T)が糖尿病治療薬「アクトス」に発がんリスクがあることを隠していたとして訴えられた裁判で、米ルイジアナ州の連邦地方裁判所は27日、総額90億ドルの懲罰的損害賠償を3680万ドルに減額する決定を下した。裁判所資料で明らかになった。
武田薬品と販売で提携する米イーライ・リリー(LLY.N)に対しては当初、総額90億ドルの懲罰的損害賠償の支払いが命じられたが、同裁判所のレベッカ・ドハーティ判事はこれを「行き過ぎ」とし、減額を求める製薬会社の申し出を認めた。
賠償金の内訳は、武田薬品が2760万ドル、イーライ・リリーが920万ドル。
武田薬品の米幹部は減額決定は「正しい方向に向けた一歩」と評価したが、控訴する考えを示した。
イーライ・リリー幹部も、決定に異議を申し立てる方針を明らかにした。