November 17, 2014 / 6:13 AM / 5 years ago

消費再増税判断の4回目点検会合、予定通り実施に8人賛成・2人反対

[東京 17日 ロイター] - 政府は17日、第4回の消費税再増税を判断するための有識者点検会合を開き、有識者10人から「経済・金融」をテーマに意見を聞いた。有識者10人のうち、8人が予定通り来年10月から消費税率を10%に引き上げることに賛成し、2人が引き上げに反対を表明した。

予定通りの増税に賛成したのは、慶大の深尾光洋教授、RBS証券の西岡純子チーフエコノミスト、冨山和彦・経営共創基盤最高経営責任者(CEO)、SMBC日興証券の末澤豪謙・金融財政アナリスト、野村資本市場研究所の江夏あかね主任研究員、みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミスト、平野信行・全国銀行協会会長、稲野和利・日本証券業協会会長。

賛成した有識者の多くは、消費税再増税の延期が必要なほど足元の景気が落ち込んでいるわけではないとの考えで、先送りで日本財政への信認が損なわれることに懸念を示した。西岡氏は、経済が循環的な回復局面にある中、財政再建先送りで良いことはないと主張。末澤氏は、今年4月の消費増税の影響は「想定よりもやや大きかった」としながらも、天候不順など「一時的な要因も多い」として「消費再増税の判断を左右するレベルではない」との認識を示した。

平野全銀協会長は「確かに消費税引き上げは景気への圧力が懸念されるが、今の日本の経済をみると景気回復へのモメンタムが途切れたわけではない。適切な経済対策をうつことで対応ができる状態だ」と指摘した。

上野氏は「条件付き賛成」とし、経済対策とセットでという考えには反対だが、経済への短期的な痛みと増税の必要性を政府が国民に十分説明できるのであれば、予定通り引き上げるべきだと主張。増税を先送りする場合は1回だけとし、景気の弾力条項は外すべきだとした。

深尾氏は、予定通りの増税実施とともに、第3の矢である成長戦略の強化策として「移民政策の転換」に言及。冨山氏は、仮に延期する場合は引き上げ時期をめぐる不確定性を排除すべきとの見解を示した。

一方、増税に反対したのは早大の若田部昌澄教授と三菱UFJリサーチ&コンサルティングの片岡剛士主任研究員。若田部氏は、消費税再増税はデフレ脱却を最重要課題と位置づけているアベノミクスに矛盾していると指摘するとともに、経済成長によって財政再建は可能と主張。消費税は8%から5%に戻すべきだと指摘した。さらに、名目3%、実質2%の成長が2年程度安定して達成できれば増税を考えてもいいとの見解を示した。

片岡氏は、消費税再増税の延期と3兆円規模の経済対策の必要性を訴えた。

甘利明経済再生担当相は点検会合後の会見で、7─9月のGDPがマイナスとなっても「予定通りという方がかなりいた。アベノミクスの基調は外れていないということだった」と述べた。

政府は消費再増税判断の参考とするため「今後の経済財政動向等についての点検会合」を開き、有識者や専門家45人から5回に分けて意見を聞いている。

伊藤純夫、石田仁志、取材協力:竹本能文、吉川裕子、梅川崇

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