December 10, 2015 / 5:58 AM / 4 years ago

インタビュー:消費税10%、物価2%達成が必要条件=野口・専修大教授

[東京 10日 ロイター] - リフレ派の論客として知られる専修大学の野口旭教授はロイターとのインタビューで、2017年4月に予定されている消費税率10%への引き上げには、物価目標と完全雇用の達成が必要条件だと指摘した。具体的には日銀版コアコアCPIで2%の達成と、2.7%への失業率低下を挙げた。野口教授を含めたリフレ派の学識経験者は11月末、安倍晋三首相と意見交換し、政府の政策立案に一定の影響力を持っているとみられている。

野口教授は「日本経済の最大の問題が消費の低迷で、デフレから完全脱却しない限り増税は延期が望ましい」と主張。消費者物価指数(除く生鮮、コアCPI)からエネルギーの影響を除いた日銀版コアコアCPIの2%と失業率2.7%が未達ならば「増税再延期が当然必要」と言い切った。   

もっとも日銀は、2016年度後半にコアCPIで2%の達成を掲げ、日銀版コアコアCPIも順調に上昇。「現時点で(予定通りの)再増税はぎりぎりの判断。その場合は最長4─5年の低所得者への給付金が必要。1人当たり5万円程度が望ましい」と指摘した。

野口教授は、消費低迷の原因を「20年間のデフレによる格差拡大」と分析。「非正規の若年層と資産を持たない高齢者の貧困化が進み、住民税を支払えない人口が2400万人と試算されている。アベノミクスによる2─3年の景気回復では解消できず、消費増税による消費下押しの影響が大きくなった」と指摘する。

日銀が2%の物価目標をいまだに達成できないのは「昨年の消費増税の影響を過小評価したため」と分析する。

仮に消費再増税を延期しても「結果的に税収増により、2020年度の財政再建目標は達成できる。無理に増税して税収が減少するのがリスク」と警鐘を鳴らした。

経済が完全雇用の状態とする失業率の水準について、日銀は3%程度と試算し、すでに達成しているとみる。

一方、野口教授は2.7%程度とし現時点では未達とみる。「試算の前提となる需給ギャップを、日銀は既に解消したとみているが、自分は内閣府同様、また解消していないとみているため」と説明した。

竹本能文 編集:田巻一彦

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