[サンフランシスコ 20日 ロイター] インターネット検索サービス大手の米グーグルGOOG.Oは20日、エリック・シュミット最高経営責任者(CEO)が退任し、共同創業者のラリー・ペイジ氏が次期CEOに就任する人事を発表した。また、同社がこの日発表した第4・四半期決算は、市場予想を上回った。
グーグルのCEO人事と第4・四半期決算に関する識者の見方は以下の通り。
●予想を上回る、新CEOの采配に注目
<BGCパートナーズのアナリスト、コリン・ギリス氏>
第4・四半期は年末商戦があり、1年のうちで最も重要な四半期だが、グーグルは結果を出した。売上高と利益はわれわれの予想を上回った。
グーグルは、自前で優れた商品を生み出しておらず、成果の大半は買収がもたらしたと考えられる。
(新CEOについて)ラリー(・ペイジ氏)は新しい人材ではない。しかし、彼が以前とどう違うことをするのか、これまでの立場で成しえなかったことをするか、という点が興味深い。
●投資継続にもかかわらず力強い利益の伸び
<シンクエクイティのアナリスト、アロン・ケスラー氏>
非常に力強い売上高の伸びだ。大規模な投資を継続しているにもかかわらず、利益の伸びも堅調だ。
(新CEOについて)創業当初は、ラリー(・ペイジ氏)とセルゲイ(・ブリン氏)は非常に若く、おそらくはグーグルの日常業務を統括するほどの準備が整っていなかった。だがグーグル事業に数年携わった現時点では、単に創業者としての役割に収まるのではなく、グーグルを率いていく体制を整えている。
●市場は首脳人事に好意的な見方
<TDアメリトレードの首席デリバティブ・ストラテジスト、ジョー・キナハン氏>
(新CEOについて)もちろん、市場は今回の首脳人事に好意的な見方をしている。否定的な見方であれば、決算がどんなに良くても株価は下げていただろう。
今後のグーグルのオプションの動向を予想するのは難しい。期限を迎える1月のオプションはこれを材料にしていたが、こうした状況の多くのケースで、ニュースがひとたび発表されれば、ボラティリティーは低下するものだ。
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