[サンフランシスコ 20日 ロイター] 米アップルAAPL.Oは20日、同社のタブレット型端末「iPad(アイパッド)2」の製造工場とされる中国・四川省の富士康国際(フォックスコン・インターナショナル)2038.HK工場で起きた爆発事故について、調査を行っていることを明らかにした。
新華社によると、同省成都西部のハイテク工業地帯にある工場で20日午後、大規模な爆発があり、2人が死亡、16人が負傷した。
フォックスコンはアップルの主要な製造委託先で、その主力工場で起きた爆発事故はiPadの出荷に影響を与える可能性がある。
アップルの広報担当者は、「事故の原因を把握するため、フォックスコンと緊密に協力している」とし、事故後の状況を評価していると明らかにした。一方、フォックスコンからのコメントは得られていない。
Ticonderoga Securitiesのアナリスト、ブライアン・ホワイト氏は、iPadの製造がフォックスコンの深セン工場から一部移転されたことで、成都工場がかなりの製造を担っていると話す。
フォックスコンは台湾最大の電子部品メーカー、鴻海精密工業2317.TWの中国子会社。フォックスコンをめぐっては、中国国内の工場で従業員の自殺が相次ぎ、劣悪な労働環境を指摘する報道が広がった。これを受けて、鴻海精密工業は従業員の福利厚生を改善するとしていた。
同日の米株市場で、アップル株は前日比1.56%安で取引を終えた。