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液晶テレビ事業の改革、「聖域」なくコスト見直しへ=ソニー副社長

 [東京 4日 ロイター] ソニー6758.Tの平井一夫副社長は4日、ロイターなどのインタビューに応じ、液晶テレビ事業の構造改革計画の取りまとめに向けて、本社や販売会社の人員削減を含めて「聖域」なくコスト構造を見直していく考えを示した。

 8月4日、ソニーの平井一夫副社長は、液晶テレビ事業の構造改革計画の取りまとめに向け、「聖域」なくコスト構造を見直していく考えを表明。写真は都内で6月に撮影(2011年 ロイター/Toru Hanai)

 このほか、海外販売会社の統合のほか、国内外4カ所のテレビ工場の売却などが検討の対象になるという。

 ソニーの液晶テレビ事業は、今期で8年連続の赤字になる見通し。立て直しに向けて、平井副社長は、月内にも構造改革計画をまとめて、すぐに実行に移す考えを示した。一方で、テレビ事業からの撤退については否定的な考えを示した。また、日立製作所6501.Tがテレビの自社生産から撤退するが「ソニーが自社工場をまったくなくしてしまう考えはない」と述べた。

 一方で、テレビ事業の構造改革では「いろいろなパートナーシップも視野に入れている」とした。韓国サムスン電子005930.KSと折半出資する液晶パネル合弁会社「S―LCD」(韓国忠清南道)については「合弁を解消するとはまったく考えていない」という。

 今後、スマートフォンとタブレット端末の事業を強化するため、スウェーデンのエリクソンERICb.STと折半出資している持分法適用会社の「ソニー・エリクソン」は「今まで以上に連携しなければならない」としたが、残りの株式を買い取る考えについては「いろいろな議論があるが、今はプロダクトをどう連携させるかに焦点を置いて議論している」と述べるにとどめた。年末に世界で順次発売するとしていた新型の携帯ゲーム機「プレイステーション・ヴィータ」は、国内では年末、欧米で年明けから、それぞれ発売する予定という。

 インタビューの主なやり取りは以下の通り。

 ――不振のテレビ事業の今後の戦略は。

 「テレビ事業の立て直しは待ったなし。4月からプロジェクトチームを作ってテレビ事業の構造を分析し、今期は販売数量だけを追わないという結論に至った。アクションプラン(構造改革計画)は1カ月くらいで落とし込んで即刻実行したい。夏休みもあるので前後するかもしれないが今月中にまとまればすぐにアクションを起こしたい」

 ――テレビ事業を立て直すというが8年連続で赤字の事業。なぜそんなに特別視するのか。

 「テレビは、スマートフォン、タブレット、パソコンとともに、必要不可欠な商品群。急にテレビをやめるということは全く考えていない。ソニーにとって戦略的なビジネスで中心的な存在だ。テレビは重要な事業なので、ひとつの事業としてではなくソニー全体で、海外の販売会社も含めて、あるべき姿を徹底的に見直す」

 ――テレビの構造改革は人員削減も含むか。

 「これからプランを考えていく中で、(今期計画を下方修正した)販売数量に見合ったオペレーションを作っていかなければならないので、どういう部分でコストを見直さなければならないかは聖域を設けることなく見ていきたいが、今の段階で、これをやるという段階には至っていない」 

 ――海外の販売会社を統合する考えはあるか。

 「海外の販社の改革はバックオフィスの統合などこれまでもやってきているが、もう1回、東京の本社も含めて、事業コストを分析して、起こせるアクションをやっていく。ただ、海外の販社の統合がまずありきということではない」

 ――国内外に4カ所にテレビ工場があるが、これを売却する考えはあるか。

 「まだ結論には至っていないが、モノ作りの部分を(売却して)アウトソースすることは商品の差異化につながる重要な部分をアウトソースすることになる。当然、コストもみるが、モノ作りへの影響をきちんと見て製造事業所をどうするかを考える。(アウトソースの比率はすでに50%を超えたが)ソニーが自社工場をまったくなくしてしまう考えはない」

 ――テレビ事業の黒字化のターゲットはいつ頃になるか。

 「今の段階ではなるべく早くやるのが私のコミットメントだが、いつになるかは話せる段階ではない」 

 ――テレビの改革の中で、パートナーが増える可能性はあるか。

 「いろいろなパートナーシップは視野に入れている」

 ――新興国向けテレビでオープン市場からパネル調達する中で、韓国サムスン電子との液晶合弁を見直す必要はないか。

 「何が一番有利かは考えていていかなければならないが、それを解消するとかいうことはまったく考えていない。簡単にできるものではなく、合弁と外部調達を戦略的にみて判断していく」

 ――4月1日に全ての家電製品を一手にみることになったが、スマートフォンとタブレット端末をどう連携させていくか。

 「スマートフォン、タブレット端末、パソコンは、どこかの段階でコンバージェンスを起こすので、ソニー・エリクソンとは今まで以上に連携をしなければならない。それを可能にするため(これまでテレビ事業を統括していた)石田佳久・業務執行役員SVPにソニー・エリクソンに(副CEOとして)赴任してもらって、ソニーとの連携を強化する」

 ――折半出資のソニー・エリクソンの残りの株を買い取る必要はないか。

 「それはいろいろな議論があるが、どちらかというと今はプロダクトの連携を焦点に置いて、ソニー・エリクソンのバート・ノルドベリCEOと議論している」 

 (ロイターニュース 村井令二)

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