[20日 ロイター] - 新型iPhone(アイフォーン)「5s」と「5c」が主要国で同時発売された20日、米株式市場ではアップルAAPL.Oと同社に半導体などを供給する企業の株価が上昇している。今週末の販売台数は前回の「アイフォーン5」を上回る可能性があるとの見方も出ている。
アップルは一時1.3%高まで上昇。その後中盤の取引までに0.3%高まで押し戻された。
新型アイフォーンをめぐっては、上位機種「5s」の新技術が買い替えを促すのか、また廉価版の「5c」がグーグルGOOG.Oの基本ソフト(OS)「アンドロイド」搭載の低価格スマホなどに対抗できるのか疑問視する見方も出ていた。
だがシドニーや東京、ニューヨークなど世界主要都市のアップルストア前には、発売を待つ数百人が長い列をなすなど、初日は盛況となっている。
新型アイフォーンに半導体を供給しているとされるアバゴ・テクノロジーAVGO.Oは約4%高、トライクイントTQNT.Oは1.5%高、スカイワークス・ソリューションズSWKS.Oは0.8%高で取引されている。
電子機器の修理に関するウェブサイトなどを運営する米アイフィクスイット(iFixit)によると、メモリーチップは韓国のSKハイニックス000660.KS製を採用しているほか、アバゴ、スカイワークス、トライクイントの半導体が使われている。
タッチスクリーンコントローラー用にはブロードコムBRCM.OのBCM5976が採用されているとしている。ブロードコムは約1%高。
カンター・フィッツジェラルドのアナリスト、ブライアン・ホワイト氏は、発売最初の週末の販売台数が最大650万台に達すると予想している。昨年発売された「アイフォーン5」の同時期の販売台数は500万台だった。
また「5c」の価格競争力に関する懸念をめぐっては、アップルは旧型機を値下げしているとして、「繰延需要が一巡したら、同様に値下げする」(インターナショナル・ストラテジー・アンド・インベストメント・グループのアナリスト、ブライアン・マーシャル氏)との指摘も出ている。
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