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焦点:オリンパスの四半期報告提出期限、延長は非現実的

[東京 2日 ロイター] 損失隠しが明らかになったオリンパス7733.Tが、上場維持に向けた最初のヤマ場を迎えようとしている。14日となる「四半期報告書」の提出期限までに残された時間は少ない。

 12月2日、損失隠しが明らかになったオリンパスが、上場維持に向けた最初のヤマ場を迎えようとしている。11月撮影(2011年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

市場の一部では提出期限の延長の可能性がささやかれるが、これは現実的ではなく、第三者委員会の報告書や監査法人による監査がどれだけ素早く実施されるかが当面の焦点となる。

オリンパスは決算後45日までに提出するよう法定される四半期報告書の提出が遅延しており、11月10日、東証に監理銘柄に指定された。12月14日までに提出できなければ、東証は上場廃止を決める。

上場維持の可否をめぐる期限到来が近づくにつれ、市場の一部からは、提出期限が延長されるのではないかとの観測が出ている。これまでにも、四半期報告書が期限までに提出できない上場企業に対し、財務局の判断で提出期限が延長されたケースがあったことからの連想とみられる。

ただ、金融庁の関係者は、オリンパスの場合、「延長特例の対象にならない」と話す。そもそも延長の可否は、決算後45日の提出期限が到来する前に判断する必要がある。オリンパスの場合、決算後45日は11月14日で、すでに経過している。

しかも、延長の特例は、地震や台風といった天災など不可抗力による提出遅延を想定し、「極めて厳格に運用している」(金融庁関係者)との位置付けだ。提出遅延の理由が損失先送りの検証といういわば「自己都合」(市場筋)のオリンパスは、「早く損失先送りの事実を認めて検証作業に入っていれば時間に余裕があったはず」(同)との指摘もあり、期限延長の特例の対象には「相当しない」(金融庁関係者)。

<提出時間ギリギリの作業>

四半期報告書の提出には、監査法人による監査が必要だが、監査法人は、第三者委員会による調査結果を受けて監査を進める段取りだ。第三者委は、来週中にも調査報告を取りまとめる方向で作業を進めているが、その後に控える監査の作業は膨大になると予想され、第三者委の報告とりまとめがどれだけ早まるかが一つの焦点となる。

オリンパスの損失隠しは20年程度と長期にわたっており、これが第三者委や監査法人の作業を難航させる面もある。財務情報は、過去からの積み上げだ。最新の四半期報告書の監査でも、過去の財務情報を訂正する場合には「訂正報告書」の提出を前提とするのが通例だ。訂正報告書は法定では過去5年分でいいが、オリンパスの場合、最新の財務情報の期首残高を確定させるためにも「実質的に約20年分の訂正作業が必要になるのではないか」(監査法人関係者)との見たてもある。

オリンパスは担当監査法人を2010年3月期から新日本監査法人に変更している。新日本の前に担当したあずさ監査法人は、受け持ち期間が長いだけ作業量がより多くなると予想されるだけでなく、その監査を踏まえて新日本が作業にあたる流れにある。このため、期限内に四半期報告書を提出するには、あずさによる作業の進捗がカギを握る。複数の関係者によれば、あずさと新日本は、第三者委とも連携しながら、既に監査に向けた予備的な作業に着手している。ただ、法定の保存期間を過ぎた財務関係の書類が一部で紛失するなどの作業難航も想定される。

四半期報告の最終的な提出期限は14日の午後5時15分だ。監査法人の関係者は「提出時間ギリギリの作業になるのは間違いない」と話している。

(ロイターニュース 平田紀之;編集 内田慎一)

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