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米アップル悩ます中国商標権問題、外国企業には「地雷原」

[上海/香港 16日 ロイター] 中国の商標権システムは外国企業にとっては分かりにくい部分が多く、高額報酬を得ている法律専門家を抱える世界の大手企業にとっても、通り抜けるのが難しい「地雷原」になっている。

2月16日、中国の商標権システムは外国企業にとっては分かりにくい部分が多く、高額報酬を得ている法律専門家を抱える世界の大手企業にとっても、通り抜けるのが難しい「地雷原」になっている。上海のアップルストアで昨年9月撮影(2012年 ロイター/Aly Song)

米アップルAAPL.Oはタブレット型端末「iPad(アイパッド)」の商標権をめぐり、同じく「iPad」の商標権を持つと主張する中国企業との法的闘争に巻き込まれている。一方、交流サイト世界最大手のフェイスブックが中国市場に進出する場合には、商標権侵害を避けるために60以上の違った名前で申請することを余儀なくされるという。

法律専門家によれば、中国では商標の不法占拠が問題となっており、将来的に利益が生まれることを狙って数多くの商標を登録する業者もいる。

フェイスブックは中国での商標権問題に対処するため、知的財産権に関するコンサルティング会社のEastIPに調査などを依頼。その結果、中国では英語と中国語で無数のフェイスブックの「変種」が見つかったという。EastIPの幹部は「中国語ではすでに多くが登録されていた」とし、現在は各種証拠を集めつつ、フェイスブックがきちんと商標登録できる方法を検討していると述べた。

「100以上の商標を申請する個人や企業はかなりの数に上る。400件を超える商標を申請したケースもあった」。こう語るのは、国際法律事務所メイヤー・ブラウン(香港)で知財問題責任者を務めるケニー・ウォン氏。「彼らを非倫理的だと批判することはできるが、違法ではない」という。

<からみあう商標>

法律専門家は、中国の商標法の運用は米国とは大きく異なり、それを理解するのは中国進出を検討する企業の責任だと指摘する。

中国は商標について、最初に出願を行った者に権利を与える「先願主義」を採用。一方、米国では、最も早く使用した者が優先権を持つという「先使用主義」が採用されている。

この決定的な違いが、世界的な大手企業にとっても頭痛の種となっている。例えば、米医薬品大手ファイザーPFE.Nは、性機能不全治療薬「バイアグラ」の中国語での名前をめぐり、最初に登録していた中国企業との間で長期にわたって商標訴訟で争っていたが、最終的には敗訴した。

商標登録件数という「成績表」で見ると、中国は世界トップランクに入る。専門家によれば、2009年には前年比倍増の83万8000件となり、2010年は前年比40%以上増の120万件になった。

アップルが深センの唯冠科技(プロビュー・テクノロジー)と争っている「iPad」商標問題について、法律専門家は、「先願主義」や「先使用主義」の問題ではなく、詳細調査(デュー・デリジェンス)が足りなかった可能性も指摘する。アップル側は、数年前にプロビューから世界10カ国で商標を買い取ったと主張するが、アップルがプロビューを訴えていた商標権侵害訴訟では、深セン市の中級人民法院(地裁)が昨年12月、アップル側の訴えを退ける判決を言い渡している。

中国紙「第一財経日報」のウェブサイト(www.yicai.com)が16日伝えたところによると、中国ではiPadの販売中止を命じられる都市が広がっており、商標権問題はアップルにとって、重要市場での大きな問題になっている。

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