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焦点:米控訴裁ビジネスモデル特許訴訟、ハイテク企業の注目の的に

[7日 ロイター] オーストラリア企業の金融取引システムをめぐる米国での特許訴訟の行方が、グーグルGOOG.OやフェイスブックFB.Oなどハイテク企業の注目を集めている。コンピューターの利用を発明の中心とするビジネスモデルが特許の対象となり得るかどうかについて、米控訴裁判所が判断を示す可能性があるからだ。

外為決済システムを運用するCLSバンク・インターナショナルは2007年、アリス社(本社メルボルン)のコンピューター化された金融取引システムについて、本来は金融取引の一部となっているアイデアを特許で独占するものだとして裁判を起こした。CLSはアリスの発明が特許の対象とならない「抽象概念」であり、特許は無効だと訴えている。

金融取引システムに使われている4件を含めて複数の特許を保有するアリスは、この発明は抽象概念を含むが、コンピューターの利用が欠かせず、「コンピューターが発明の重要な役目を担っていれば、特許の対象となり得る」と反論している。

米連邦巡回区控訴裁判所は昨年7月の小法廷でアリス側の訴えを認める判決を下した。しかし判事の判断は全会一致とはならず、この判決に反対したシャロン・プロスト判事は最高裁の過去の判例を無視していると批判。CLSが大法廷での再審理を要請した。控訴裁判所は8日に大法廷で審理を行う予定だ。

CLSの弁護士を務めるギブソン・ダン&クラッチャーのマーク・ペリー氏は「コンピューターによる事業モデルは経済にとって重要であり、今回の訴訟でこの分野の法律にいくらか光が当たるのを期待している」と話した。

アリス側の弁護士は、係争中の案件だとしてコメントを避けた。

ハイテクやインターネットの関連企業の多くは、単純な発想にあまりにも多くの特許が認められれば、これらの原理を利用する発明の構築が妨げられるとの懸念を抱いている。一方、中小の開発企業や個人は、自分たちの発明は法的な保護を与えられるべきだと主張している。

グーグル、デルDELL.O、フェイスブックなどは今回の訴訟で法廷助言者として、アリスの主張を認めた控訴裁判所小法廷の判決を批判する弁論趣意書を提出。同社が保有しているような単純な特許は、保護に値するような発明ではないと論じた。

リンクトインLNKD.Nやツィッターなども法廷助言者として特許保護であまりにも寛容になり過ぎるべきではないとの見解を表明したが、この裁判での立場は示さなかった。

一方、特許保有で過去20年間にわたり米国でトップに君臨するIBMIBM.Nは、ほとんどのソフトウエア上の発明は特許保護に値するとの短いコメントを発表した。

リンクトインとツィッターの趣意書を提出した法律事務所クラルクイスト・スパークマンの弁護士、ジョン・バンデンバーグ氏は、今回の裁判でCLSの訴えが認められれば、判事は他の訴訟でも抽象概念だと判断された特許については即座に棄却することが可能になるとの見方を示した。

(Erin Geiger Smith記者)

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