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バルセロナで通信見本市、各社から欧州規制の見直し求める声

 スペインのバルセロナで6月28日に開幕した世界最大級の通信関連見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」では、通信各社のトップから欧州の規制枠組みを全面的に見直すべきだとの声が上がった。写真は基調講演をするテレフォニカのホセ・マリア・アルバレス・パレット・ロペス最高経営責任者(CEO)。(2021年 ロイター/Nacho Doce)

[バルセロナ 28日 ロイター] - スペインのバルセロナで28日に開幕した世界最大級の通信関連見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」では、通信各社のトップから欧州の規制枠組みを全面的に見直すべきだとの声が上がった。

スペインの通信大手テレフォニカのホセ・マリア・アルバレス・パレット・ロペス最高経営責任者(CEO)は開幕の基調講演で、「欧州の規制の枠組みは完全に時代遅れだ」と指摘。「現行規制は前世紀のネットワークに基づいている」と述べた。

ドイツテレコムのティモテウス・ヘットゲスCEOは、欧州の通信業界はまとまっておらず、27種の異なる規制に悩まされていると指摘。その一方で、フェイスブックやマイクロソフトなどが通信業者のネットワークインフラを無料で使い、メッセージサービスを展開していると述べた。

「われわれは目を覚まし、この業界で公平な競争の場を見つけなければならない。欧州のためにビジョンを提示できる優れた政治家が必要だ」と強調した。

欧州委員会は、2030年までに欧州の全世帯対象にギガビット級のネットワークを提供し、人口が密集している地域に5G(高速通信規格)を導入する計画。

5Gネットワークには多額の資金が必要となる。モバイル通信の業界団体GSMAの推計によると、通信各社は2025年までに9000億ドルの設備投資を行い、その内80%が5G向けとなる。

PPフォーサイトのアナリストPaolo Pescatore氏は「事業各社は免許取得やネットワーク構築で多額の投資をしなければならない一方で、利益率は低下し、ユーザー1人当たりの平均収入も減少している。そのため、新たな収益機会を求めている」と指摘した。

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