[ムンバイ 11日 ロイター] - 女子テニスの世界ランク620位、イネス・イッボウ(21、アルジェリア)は、新型コロナウイルスの影響で経済的に苦しんでいる下位選手への支援を否定した男子の世界ランク3位、ドミニク・ティエム(26、オーストリア)に反論している。
イッボウは自身のインスタグラムに9分におよぶビデオを投稿。テニス選手になるために払ってきた多くの犠牲について、ティエムに説明した。
イッボウはティエムが「魔法のような世界」に住んでいるとし、テニスをするために必要な基本的なインフラすら整っていなかったアルジェリアとの環境の大きな違いについて理解してほしいと訴えかけた。
イッボウは6歳のときにテニスを始めたが、これまでの獲得賞金は2万7825ドル(約300万円)にとどまっており、「移動には常に最安値のチケットを探している」と発言。「いつか両親にプレゼントを買ってあげられる日を夢見ている」と目標も明かした。
これを受けて、女子のビーナス・ウィリアムズ(米国)は「あなたは私のヒーロー」とイッボウを称賛。アルジェリア大統領も同選手への全面的な支援を約束した。
男子の世界ランク1位、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、下位選手を支援するためにテニスの主要機関が設立した基金に寄付するよう選手たちに求めている。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」