[12日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラがインドネシアに年間100万台規模の自動車を生産できる工場の建設で暫定合意に近づいていることが分かった。ブルームバーグ・ニュースが11日、事情に詳しい匿名の関係筋の話として報じた。
イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は報道について「『匿名の関係者』を引用して記事を書く際には注意してほしい。間違っていることが多い」などとツイートした。
ブルームバーグは、インドネシア投資相がテスラとの協議を確認したとしている。
テスラとインドネシア投資省はロイターのコメント要請には応じていない。
マスク氏は先月、新たな「ギガファクトリー」の建設地選定で合意に近づいていると述べた。新工場を巡っては、早ければ12月にもメキシコのヌエボレオン州での建設を発表すると一部で報じられていた。
韓国大統領府によると、マスク氏は昨年11月、アジアに建設が予定されるEV組み立て工場の最有力候補地の一つに韓国が含まれていると表明していた。
テスラは中国・上海、米テキサス州オースティン、ドイツ・ベルリン、米カリフォルニア州フリーモントの各工場でEVを製造している。
報道によると、テスラとインドネシアの協議には工場建設計画のほかにテスラのサプライチェーン(供給網)の円滑化も含まれている。
インドネシアの政府高官は2022年、CNBCテレビインドネシアに対し、テスラがインドネシアのニッケル加工会社からEV用バッテリーの材料を購入する約50億ドル相当の契約を結んだと明らかにしていた。
インドネシアのジョコ大統領は22年8月にブルームバーグに対し、テスラにバッテリーだけではなく自動車もインドネシアで製造するよう働きかけていると語っていた。
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