[20日 ロイター] - ニュース・情報サービスのトムソン・ロイターTRI.TOTRI.Nはジム・スミス最高経営責任者(CEO)の後任に米情報・調査会社ニールセン・ホールディングスNLSN.Nの元幹部、スティーブ・ハスカー氏を近く指名する見通し。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
ハスカー氏(50)は1998年から2009年まで米コンサル大手マッキンゼーでメディア・コンサルタントとして勤務した後、09年にニールセンに移籍しており、メディア業界に20年以上も関わってきた。現在は、プライベートエクイティ(PE)会社TPGのシニアアドバイザー。
関係筋の1人によると、ハスカー氏の新CEOへの指名は、第4・四半期の決算発表が予定されている25日にも発表される可能性がある。
ただ、2人の関係筋は、同氏の指名は最終決定されておらず、発表の時期も少し後ずれする可能性があると述べた。
ハスカー氏はコメントの求めに応じていない。
トムソン・ロイターは19日に出した文書で、取締役会による決定はまだ下されていないが、次期CEO選びについては、決算発表の際に最新情報を明らかにするとしている。同社はロイター・ニュースの親会社。
CEO交代に関する記事が20日に出た後、スミス氏(60)は、新たな経営トップについては取締役会がまだ決定に至っていないとあらためて説明。従業員向けのメモで「通常の後継者選びで、私は積極的にそのプロセスに関与している」と表明。「職務を引き継ぐ時が来たら、私から発表する」とした。
関係筋2人によると、取締役会はテレビの視聴率調査で知られるニールセンにおけるデータ収集・分析業務での経験に基づきハスカー氏を有力候補として検討してきた。
ハスカー氏はニールセンでプレジデント兼最高執行責任者(COO)を務め、その後はハリウッドの大手エージェンシーであるクリエイティブ・アーティスツ・エージェンシー(CAA)に移籍し、2019年8月までトップを務めた。
関係筋によると、トムソン・ロイターでハスカー氏の起用が決まれば、2019年1月までに始まった次期CEO選びが決着することになる。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」