October 22, 2012 / 8:17 AM / 5 years ago

8地域で景気判断引き下げ、日中問題も警戒=日銀地域経済報告

[東京 22日 ロイター] 日銀は22日、本店で支店長会議を開き、東北を除く8地域が景気判断を引き下げた「地域経済報告(さくらリポート)」を公表した。

8地域以上の下方修正はリーマン・ショック以来となる3年9カ月ぶりで、海外経済の減速長期化やエコカー補助金終了などによって輸出・生産、個人消費などが鈍化したことが背景。終了後に会見した支店長からは、尖閣問題をめぐる日中関係悪化による一段の景気下振れを警戒する声が聞かれた。

前回7月のさくらリポートでは、9地域すべてが景気判断を上方修正しており、わずか3カ月で復興需要に支えられている東北を除く8地域が下方修正となった。欧州や中国を中心とした海外経済の減速長期化に伴う輸出や生産の低迷が主因。生産は北陸を除く8地域が判断を引き下げ、多くの地域が「減少している」「弱めの動き」などと報告した。電子部品などIT関連需要が夏以降、回復感が乏しいことも近畿などの景況感悪化に響いた。

一方、国内需要についても9月のエコカー補助金制度の終了を受け、全9地域が個人消費の判断を下方修正。特に乗用車販売は全地域が「このところ減少している」「水準を切り下げている」などと報告。自動車関連を中心産業に持つ東海地域では、海外経済減速とエコカー補助金の終了のダブルパンチで、企業の景況感が「悪化方向にある」と明記した。

会議終了後に会見した支店長からは、尖閣諸島の問題をめぐって悪化している日中関係の景気への影響を懸念する声が目立った。雨宮正佳理事(大阪支店長)は近畿の景況感が「中国の政策効果に対する期待の反動や日中問題で短期間に慎重化している」との認識を示した。櫛田誠希名古屋支店長も、自動車関連を中心産業とする東海地区の状況について、すでに企業は中国での自動車販売減に応じた生産対応を始めており、「足元で影響は出始めている」と指摘。その上で、同問題について「下振れリスクとして頭に入れておく必要がある」とし、「(企業は)生産計画を微修正していかざるを得ない」と語った。

中国人観光客の多い地域では、日中関係悪化による観光業への影響が顕在化している。北海道や北陸などからは、最近になって「中国人観光客のキャンセルの動きがみられている」、「旅行取り扱いは持ち直しているものの、中国向けが減少している」(北陸)などの報告が聞かれ、高田恭介札幌支店長は、足元の外国人観光客の減少は日中関係悪化の影響が大きいと述べ、家電などの売り上げ減少にも警戒感を示した。

(ロイターニュース 伊藤純夫 竹本能文 編集 内田慎一)

*内容を追加します。

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below