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パナソニック、太陽電池などの拡大計画を見直しへ
2012年10月30日 / 05:57 / 5年後

パナソニック、太陽電池などの拡大計画を見直しへ

[東京 30日 ロイター] パナソニック(6752.T)が太陽電池事業と民生用リチウムイオン電池事業の拡大計画を見直す方向で検討に入った。世界的な競争激化で、事業環境が悪化しているため。複数の関係筋が明らかにした。

10月30日、パナソニックが太陽電池事業と民生用リチウムイオン電池事業の拡大計画を見直す方向で検討に入った。都内で昨年9月撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

津賀一宏社長の体制で、来年3月頃までに全社的に事業再編計画を策定する予定。この一環として、2事業は課題事業の1つとして見直す。これに伴って今期中に関連資産の減損処理費用を計上する見込みで、構造改革費用を積み増す方向。

<太陽電池の増産投資は当面見送りへ>

太陽電池事業は、2015年度のセル生産量150万キロワット(販売量160万キロワット)を目標にしていたが、欧州の市場低迷や中国メーカーの台頭など世界的な価格競争の激化を踏まえて達成は困難と判断し、計画を見直すことにした。

現在、太陽電池で初の海外拠点としてマレーシア工場を建設中。投資額450億円で今年12月に生産を開始する予定で、国内2工場(二色の浜工場=大阪府貝塚市・島根三洋電機=島根県雲南市)と合わせると、来年中に同社全体の生産能力は90万キロワットに達する。ただ、2015年度の150万キロワット計画の見直しに伴って、これ以上の増産投資は当面見送る。

<民生用リチウムイオン電池の黒字化厳しく>

また、パソコンや携帯電話に使われる民生用リチウムイオン電池事業は、韓国・中国メーカーとの価格競争がさらに激化。2011年度に赤字を計上した同事業は、今年7月に中国・蘇州工場を稼働させて中国への生産シフトを進めることで黒字化を目指しているが「今期も厳しい」(関係者)状況。生産体制は中国3拠点を整えた一方で、国内5拠点は年度内に3拠点に集約する。

太陽電池と民生用リチウムイオン電池の事業環境を厳しく見通すことで、パナソニックのエナジー事業(社内分社のエナジー社)全体において2015年度に売上高1兆円以上で2桁の営業利益率を目指すとしていた計画は下方修正の方向で見直すことにした。

一方で自動車用リチウムイオン電池の事業は堅調で、2015年度に1300億円の販売計画は維持する。

<のれん代の減損も>

パナソニックのエナジー事業は、2010年に買収した三洋電機に関連する「のれん代」が今年3月末で2000億円以上残っており、このうち太陽電池とリチウムイオン電池で3分の2程度を占めるとみられている。2事業の見直しで、のれん代とともに関連する無形固定資産の減損処理費用が発生する可能性が出ている。

同社の今期の構造改革費用は410億円の計画。すでにパナソニックは、携帯電話事業の縮小も検討しており、旧松下通信工業の買収で発生したのれん代を減損処理する可能性が出ている。太陽電池と民生用リチウムイオン電池事業に関連するのれん代と合わせ、今期の構造改革費用は大幅に積み増しの方向。

(ロイターニュース 村井令二)

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