December 21, 2012 / 8:52 AM / 6 years ago

13年見通し:日本株はブル相場、脱デフレ政策でリーマン前の水準回復へ

[東京 21日 ロイター] 2013年の日本株はブル相場が続きそうだ。新政権による脱デフレ政策を受けて、2008年9月のリーマンショック前の水準を回復すると期待されている。

12月21日、2013年の日本株はブル相場が続きそうだ。新政権による脱デフレ政策を受けて、2008年9月のリーマンショック前の水準を回復すると期待されている。写真は昨年9月、都内で撮影(2012年 ロイター/Toru Hanai)

円安トレンドへの変化や、国内企業の業績改善、世界経済の回復も追い風となり、外国人投資家による日本株への見直し買いが続くと、市場関係者の多くはみている。7月の参院選挙で衆参のねじれが解消されるどうかもポイントだ。一方、財政懸念による市場金利の上昇、政策期待の反動、欧米など海外情勢の波乱などをリスク要因として指摘する声もある。

専門家の見方は以下の通り。

●リスクは安倍新政権の「やりすぎ」

<三菱UFJモルガン・スタンレー証券 投資情報部長 藤戸則弘氏>

春先高・年央安・年末高というシナリオを想定している。春先までは新政権への期待からブル相場が続くとみているが、7月の参議院選挙を迎えるころには、政策をどれだけ実行できるかがはっきりしてくる。衆院選で大勝した反動が出てくれば、政治的な不透明感が強まりやすい。年後半にかけては米国など海外経済が成長率を高めてくると予想されており、米株高と米金利上昇によるドル高・円安で日本株も再上昇しよう。

リスクは安倍新政権の「やりすぎ」だ。積極的な財政拡大路線を突き進む可能性が高いが、「ばら撒き」色が強くなり、日本国債の格下げなどで金利が跳ね上がれば、景気を冷やしかねない。欧州や米国など世界的に財政再建が模索されている一方で、日本はその意識が薄れてしまっていることには警戒が必要だろう。公共投資で景気浮揚を図ろうというのは古い自民党の発想だ。財政拡大は一時的に景気を押し上げるが、効果的な使い方をしなければ持続的な経済成長につながらないことは、これまでに証明されている。

日経平均のレンジ9000円─1万1000円。

●金融市場の機能が正常化、リスク取る動き継続

<東海東京証券 マーケットアナリスト 鈴木誠一氏>

新政権への期待が年明けのエネルギーを先食いしてしまった可能性がある。例年1―3月は海外の新規資金が流入し株高の季節だが、来年は1月21日の日銀政策決定会合でいったんピークを打ち、2月は短期の調整局面となりそうだ。9700円程度までの下げがあるとみている。とはいえ国内の持ち合い解消売りが進み売り圧力は限定的だ。3月に向け再び海外勢や国内投資家の押し目買いで株価上昇が予想される。

最近の世界的な株高の背景には金融市場の機能正常化がある。金融緩和を行えば教科書通り株式に資金が流れる状態になった。足元の景気に多少懸念があっても株式市場では先を見てリスクを取りに行くだろう。日経平均は5月ごろに調整を入れた後、年後半には来期予想PER14倍に相当する1万1500円付近を試す展開とみている。

日経平均のレンジ9700円─1万1500円。

●景気回復期待で年前半に日経1万2000円、後半は反動安に

<ベイビュー・アセット・マネジメント 運用第一部長 佐久間康郎氏>

年前半高・後半安を想定している。前半は今年11月の衆院解散表明からの株高ラリーが続く可能性が高い。来年7月の参院選挙までは新政権による金融財政政策が活発化するほか、消費増税を実施するか否かの判断を来年10月に控えているため、夏場に向けて景気回復への期待感が高まるとみている。加えて、米中を中心とするグローバル経済の回復基調が後押しするのではないか。日経平均は年前半に1万2000円程度までの上昇が期待される。

年後半は軟化しそうだ。国内では前半に高まった景気回復期待の反動が出やすい。また2014年の消費増税が意識され、先行き景気に対する懸念が出る可能性もある。イタリアなどを中心とする欧州債務危機の蒸し返しが想定され、海外環境が荒れる展開もあるだろう。来年末の日経平均の水準は1万0500円とみている。

日経平均のレンジ9500円─1万2000円。

●年前半に1万1000円、円安がさらに進めば1万2000円

<立花証券 顧問 平野憲一氏>

年明け後しばらくは1万円を挟んでのもみあいとなるだろうが、年前半に1万1000円台を試す力はあると思う。海外勢はそのあたりまで日本株を買ってくる可能性が十分ある。その後に円安がさらに進行し、(来年度の企業業績に)30%の増益がみえてくるなど条件が重なった場合、1万2000円もありうる。日本経済の復活に向けた新政権の陣容や、政策運営で足並みが揃うかも重要なポイントだ。

少し下がる局面では個人投資家や出遅れたファンドなど買いたい向きは多い。政府がリフレ政策に舵を切ろうとする中で、国債中心で運用する国内機関投資家の中には、株式の圧縮方針から多少スタンスを変えてくる可能性もある。

海外に関しては、米国も中国もファンダメンタルズは徐々に良くなる方向でみている。ただし急激な回復は見込めず、外需がどんどん増えて企業の利益増に寄与するのは来年後半くらいの姿をみている。欧州の債務問題も落ち着く方向でみている。

日経平均のレンジ:9500円─1万2000円。

●政局変化で本格上昇の第一ステージに、リーマンショック前の水準も視野

<岡三証券 日本株式戦略グループ長 石黒英之氏>

強い相場を期待している。政局の変化に伴って脱デフレに向けた環境が整いつつあり、円相場も下げトレンドに転換し始めた。日本株の本格上昇に向けた第一ステージとして、日経平均は年央にリーマンショック前の水準1万2500円を目指すだろう。

ポイントは7月の参院選挙だ。新政権は参院選挙に向けて脱デフレ政策を打ち出すとみられ、株価の上昇が期待できる。また参院選挙で衆参のねじれが解消されれば、向こう4年間の安定政権が見込まれ、法人税の減税など企業よりの政策が出てくるのではないか。日本による環太平洋連携協定(TPP)への参加の下地が整えば、米国側が円安を容認する可能性もあるだろう。欧州ではセーフティ―ネットが整い安定した環境が続いているほか、中国も経済指標が改善傾向にあるなどグローバルなマクロ環境は落ち着いている。国内の脱デフレ期待の高まりにより株や不動産市況に追い風が吹くだろう。

日経平均のレンジ:9500円─1万2500円。

(ロイターニュース 株式マーケットチーム)

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