February 4, 2013 / 5:17 AM / 6 years ago

アラブの春で中東の観光業に明暗、ドバイに「混乱の恩恵」

[ドバイ 1日 ロイター] 2010年末にチュニジアから始まり、周辺国に波及した中東・北アフリカの民主化運動「アラブの春」。地域の観光業には大きな打撃を与えたが、アラブ首長国連邦(UEA)ドバイのリゾート地が思わぬ活況に沸くなど明暗を生んでいる。

2月1日、中東・北アフリカの民主化運動「アラブの春」は、地域の観光業に大きな打撃を与えたが、アラブ首長国連邦(UEA)ドバイのリゾート地が思わぬ活況に沸くなど明暗を生んでいる。写真は2010年、ドバイで撮影(2013年 ロイター/Jamal Saidi)

30年続いたムバラク政権の崩壊から約2年が経ったエジプトでは、今年に入って再び反政府デモが発生し、夜間外出禁止令が出されるなど情勢不安が続いている。最近では、ピラミッドを訪れる観光客の数は、土産物屋の人数より少ないほどだ。

一方、ドバイの人工島群パーム・アイランドにあるアトランティス・リゾートのロビーは、宿泊客であふれかえっている。武装勢力による襲撃や、イランの核問題をめぐる地域紛争を懸念する声も一部にはあるが、ドバイにいる限り安心だとの声は観光客に多い。

初めてドバイを訪れたというオーストラリア人の元エンジニア、ジョン・マクレナンさん(69)は、「ここは素晴らしく、とても安心できる。宿泊代を払えるか分からないが、住んでもいいぐらいだ」と語った。

民主化要求デモが飛び火しなかったドバイは、欧州やアフリカ、アジアとの中間点にあるという立地も最大限利用し、飛行機乗り継ぎ客の短期滞在需要も取り込もうとしている。ホテルの客室利用率は常時75%を超え、新たなホテルの建設も進んでいる。ドバイ発の信用不安が世界に広がった「ドバイ・ショック」があった2009年当時に比べると、現地を取り巻く状況は大きく変わった。

匿名の西側外交官は「ドバイが立ち直ったことは間違いない。立ち直っただけでなく、地域の別の場所の混乱から恩恵を受けている」と語る。

一方、カダフィ政権崩壊に至る大混乱を経験したリビアと内戦状態に陥ったシリアは、観光産業は壊滅状態。反政府デモと警察の衝突が今も続くバーレーンも海外からの訪問客は激減しており、国営航空会社ガルフ・エアは破たん寸前まで追い込まれている。

アラブの春の発起点となったチュニジアは、欧州からの観光客をターゲットにしたキャンペーンが奏功し、2012年に訪問客数が前年比で30%増えたものの、2010年に比べると依然として10%低い水準にとどまっている。

市場調査会社ユーロモニターのシニア観光業アナリスト、ナデジャ・ポポバ氏は「中東の旅行業では二極化が起きた。エジプトなどは大打撃を受けたが、UAEのような場所もある」と述べた。

UAEの首都があるアブダビは、2011年に初めて訪問客数が200万人を突破し、2012年はさらに前年比10%増が見込まれるという。

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