March 11, 2013 / 10:23 AM / 6 years ago

資生堂、前田会長が危機回避的に社長兼務

[東京 11日 ロイター] 資生堂(4911.T)は11日、前田新造会長(66)が4月1日付で社長を兼務する人事を発表した。末川久幸社長(53)は退任する。末川社長の退任は「健康上の理由」とし、本人から社長を辞任し、併せて取締役も辞任するとの申し出があったという。

3月11日、資生堂は、前田新造会長(66)が4月1日付で社長を兼務する人事を発表した。都内で2009年2月撮影(2013年 ロイター/Michael Caronna)

前田会長は社長を兼務することについて「危機回避的な措置」とした。末川社長は4月1日付で相談役に就任する。

社長を兼務する前田会長は会見で「先月半ば頃に体調不安による進退の相談を受けた」ことを明らかにした。

兼務については「不測の事態における危機回避的なもので、長く続けるべきものではない」との認識を示した。通常の場合ならば、社長の任期は「これといったタイムスパンはないが、内規では4年がひとつの任期。ただ、4年はあっという間に来るので、4年プラス最長2年のイメージ」としながらも、今回は緊急避難的なため「次なる成長の道筋を付け、後継者を育てることがミッション」とした。具体的な任期については明言しなかったものの、「1年はやり通さないといけないと思っている」と語った。

環境変化が激しいこともあり、前田会長は「過去に自らが決めたことを否定することもいとわずに、覚悟を持って思い切った手立てを講じる」と、意気込みを語った。

末川社長は「在任期間中全力疾走で職務にまい進し、山積する経営課題に取り組んできた」としながらも、課題を解決し、経営責任を全うするという強い気持ちと、四半期ごとの業績予想下方修正という現実とのギャップが精神的な負担となったこともあり、今年2月頃から体調に不安を感じていたという。ただ、退任の理由については、業績悪化の引責ではなく「あくまで体調不良」とした。また、前田会長の兼務としたことについては「この難局を乗り切るためには豊富な経験と強いリーダーシップが必要」と説明。後継者が十分に育っていないことなども理由に挙げた。

急な社長交代の背景に不祥事があったのではないかとの質問に対して、前田会長は「今日の発表を信じてもらうしかない。他の問題はない」とした。

同社は、国内事業や中国事業の不振で業績が低迷している。2013年3月期は、連結売上高6800億円(前年比0.3%減)、営業利益245億円(同37.4%減)と減収減益予想。

国内事業立て直しの一環として、国内の4生産拠点のうち、化粧水や乳液などを生産する神奈川県の鎌倉工場を2015年3月に閉鎖することを決定。神奈川県に2カ所ある国内の研究開発拠点は新横浜の拠点に集約するなどの措置を講じてきた。

前田会長は、1970年に資生堂に入社。国際事業本部や経営企画室長などを経て2005年6月に社長に就任した。以降、2011年4月に会長に就任するまで、6年間社長を務めた。

一方、末川社長は、2011年4月に社長に就任。08年に執行役員経営企画部長に就いて以降、当時の前田社長の参謀役としての手腕が認められて52歳での社長抜擢だった。出遅れていたインターネット通販の立ち上げや国内事業の立て直しに当たったが、思うような成果は上げられなかった。就任時には、11年4月から始まる3カ年計画の遂行にあたって若返りを図るとされたが、道半ばでの退任となる。

(ロイターニュース 清水 律子;編集 田中志保)

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