March 18, 2013 / 3:47 AM / 7 years ago

アングル:日銀の量的緩和復活に期待、「当預100兆円」提唱も

3月18日、日銀が金融政策の基本方針を転換し7年ぶりに当座預金残高を目標とする量的緩和政策が復活するとの観測が広がっている。都内の日銀本店で14日撮影(2013年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 18日 ロイター] 日銀が金融政策の基本方針を転換し7年ぶりに当座預金残高を目標とする量的緩和政策が復活するとの観測が広がっている。元日銀審議委員で安倍晋三首相のブレーンのひとりとされる中原伸之氏が提唱しているうえ、新たに副総裁に就任する岩田規久男・学習院大教授が当座預金拡大による円安・株高効果を繰り返し強調していることなどが理由だ。

日銀が2010年以降進めてきた現行の金融政策は、資産買い入れ基金を通じて国債や社債、上場投資信託(ETF)などを買い入れ、企業の資金調達を容易にすることで景気や物価を刺激するのが狙い。この結果、大量の資金供給により当座預金残高は昨年12月に48.5兆円と過去最高水準まで拡大したが、量の拡大はあくまで手段で、金利や各種金融資産のプレミアム引き下げが主眼との立場だ。

これに対して日銀が2001─06年に実施した量的緩和政策は、当座預金残高そのものが目標で、資金供給の手段として国債の大量の買い入れなどを進めていた。資金を大量供給することが、どのように景気や物価を刺激するかメカニズムが不透明との指摘もあったが、当時課題であった金融システムの安定化には寄与。株式市場などを通じて一定の景気刺激効果があったとの主張も根強い。

中原氏は15日のロイターとのインタビューで、日銀が量的緩和政策に戻るべきと提唱。現在40兆円台の当座預金残高を年末までに100兆円に増やすことを提案した。そのために基金で買い入れている国債の年限を現在の3年よりも延長し、長期国債を中心とした買い入れを拡充するよう主張していた。

20日に副総裁に就任する岩田規久男・学習院大教授も、「当座預金残高が10%増えると予想物価上昇率が0.44ポイント上昇する」との試算を公表しており、「期待物価上昇率が2%ポイント上がれば為替は15円の円安、日経平均株価は4000円上昇する」(4日の講演)と主張している。

これまでの資産買い入れで当座預金残高は増え続けており、日銀内では当座預金残高の引き上げを新たな目標とすることに大きな抵抗を示す声は少ない。資金余剰期となる4月半ばには60兆円台に膨らむとみられており、あらためて量的緩和の復活に対する期待が取りざたされるのは、これまでのアピール不足との見方もある。

市場でも「現行の基金買い入れで年末には残高は80兆円程度まで増える。毎月の国債買い入れを2兆円程度増やせば100兆円の実現はさほど難しくない」(東短リサーチの寺田寿明研究員)とみられている。

(ロイターニュース 竹本能文;編集 佐々木美和)

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