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ドル/円、4年ぶりに100円回復へ=来週の外為市場
2013年4月19日 / 09:18 / 5年後

ドル/円、4年ぶりに100円回復へ=来週の外為市場

[東京 19日 ロイター] 来週の外為市場では、ドル/円が4年ぶりに100円を回復する可能性があるとみられている。

4月18日、来週の外為市場では、ドル/円が4年ぶりに100円を回復する可能性があるとみられている。写真は東京都内で2月撮影(2013年 ロイター/Shohei Miyano)

20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の声明で日本の政策が名指しで批判される事態が回避されれば、円売り圧力が再び強まると予想され、発表が相次ぐ国内大手生保の運用計画が注目されている。

ただ、米景気懸念や商品相場の下落、米国の治安悪化、不安定な北朝鮮情勢など、ドル/円に下方圧力を掛ける可能性を秘めた要因も少なくない。ドル/円が100円回復に至らなかったり、上昇の勢いが続かなければ、きっかけ次第で下げが加速するリスクもある。

予想レンジはドル/円が97.50─102.00円、ユーロ/ドルが1.2900─1.3200ドル。

今週のドル/円は、週前半に急落に見舞われたが、19日には上げピッチを速めた。日本時間19日午前、麻生太郎財務相がG20財務相・中央銀行総裁会議の初日討議終了後の会見に臨み、日本経済の再生は世界的に好影響を及ぼすと各国当局者へ説明し、日銀が導入した新たな金融緩和策などの理解を求めたことを明らかにした。出席者から「会議の場で反論はなかった」と述べたことで、円売りに振れた。

さらに、松尾憲治・生命保険協会会長(明治安田生命保険社長)が会見で、一般勘定の運用方針について「絶対的な金利水準が非常に低い中で国債を買いに行くスタンスはとりにくい。限界はあるとはいえ、外債を買い増していくことが1つの選択肢というふうに方向としては思っている」と述べると、円売りが加速し、ドル/円は99.34円まで上伸した。

来週は、週初から国内大手生保の運用計画発表が相次ぐ。各社から外債への投資増やオープン外債投資(為替ヘッジなし)に前向きなコメントが出れば、短期筋主導で円売りが強まりやすいとみられている。G20声明は2月の声明が踏襲され、日本の政策を名指しで批判する事態は回避されるとの見方が強く、多くの市場関係者が来週は週初から円安が進みやすいとみている。

26日には、日銀の金融政策決定会合が開かれる。黒田東彦総裁の「初陣」となった3―4日の金融政策決定会合では「量的・質的金融緩和」と銘打たれた大胆な金融緩和策が打ち出され、ドル/円は7円も跳ね上がった。黒田総裁が「必要な措置はすべて講じた」と強調していることで、今回の会合での追加緩和は予想されておらず、展望リポートでの物価目標の達成に関する説明が焦点になる。

大手信託銀行の関係者は、白川方明前総裁当時の日銀会合と現在の黒田総裁のもとでの会合とではマーケットの反応が「全然違う」と指摘する。「白川前総裁時代は緩和してもマーケットは逆に動く、失望の円買いになっていたが、4日のときもそうだったように、黒田総裁に『ついて行こう』というスタンスにマーケットの参加者がなっている。26日に向けて、安心感を伴いつつ円のショートを持ちやすい地合いになると思う」と話している。

外為どっとコム総研のジェルベズ久美子研究員は、19日のニューヨーク市場にかけてドル/円がどういう値動きをするかによって来週の展開は変わってくるとみている。週末要因に、G20声明への警戒感もあってドル/円が利食いに押され、いったんは100円を回復しても100円を明確に割り込んで取引を終えるのか、100円ちょうど付近で値を保ったまま取引を終えるのかで来週の相場展開は異なるとみる。「100円を超えられない、もしくは100円が瞬間的なもので終わってしまった場合は、来週はもう一度材料を確認しながら方向感を確かめる展開になりそうだ」という。

日銀の異次元緩和で、ドル/円は前週100円を試す展開となったものの、わずか5銭及ばず下落に転じた。上昇の勢いが止まると一斉に利益確定の動きが強まりやすいため、警戒されている。

来週の米国では、3月分の住宅指標や1―3月GDPが発表される。いずれも重要指標だが、たとえ良好でも「過去の数字」と受け止められてドル高が続かない可能性がある。さらに、再来週には4月米雇用統計の発表が予定されており、雇用統計を見極めたいとの機運が強まる展開も想定されている。

今週は、ボストンでの連続爆発事件、金相場の大幅下落がドル/円の急落を誘った。米国ではその後も爆発事故や銃撃事件が相次いで報じられており、「リスクマインドに影を落としている」(米銀)との声もある。

三井住友銀行の岡川聡シニアグローバルマーケッツアナリストは、実体経済の脆弱さを反映してコモディティ価格が値崩れを起こしている半面で株価やドル/円が堅調に推移している点に注目。「G20で何も出ずに、コモディテイの急落に目をつむっていられるならドル/円の100円突破は視野に入ってくるが、いつか意識されればドル/円は調整があるだろう」と指摘している。

(為替マーケットチーム)

*内容を追加して再送します。

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