[K-CROSSING(クウェート) 18日 ロイター] イラク駐留米軍は18日、最後の部隊が隣国クウェートに出国し、撤退を完了した。2003年3月に始まったイラク戦争では、約9年間で米兵約4500人と少なくとも6万人のイラク人が犠牲となった。
米兵約500人を乗せた武装車両約100台は同日朝、イラク南部の砂漠地帯をクウェート側に越境。米兵らはクラクションを鳴らし、沿道の兵士らに手を振るなどして撤退完了を喜んだ。
米軍は撤退するものの、イラクはなお政治的には不安定。イスラム教のシーア派、スンニ派、クルド民族が合意した権力分担は既に行き詰まり状態にあり、シーア派主導の政府がスンニ派の副首相を更迭するよう議会に求めたほか、治安筋によると、スンニ派の副大統領に対する逮捕状も出されているという。