[モスクワ 12日 ロイター] ロシア宇宙庁は12日、昨年11月に打ち上げた火星探査機「フォボス・グルント」が15─16日にかけて地球に落下するとの予測を発表した。この探査機は打ち上げ後、火星に向かう軌道を外れていた。
ロシア宇宙庁によると、落下予測地点は北緯51.4度から南緯51.4度の広い範囲とされており、詳しい地点は不明。時刻については15日から16日の間とみられているが、15日夜の可能性が高いという。
大気圏で燃え尽きずに地球上に落下する破片の詳しい数はわかっていないが、専門家によると、探査船の燃料として使用されている毒性のヒドラジンなどは、軌道上で燃え尽きるとみられている。
ロシアの宇宙開発をめぐっては、今回の火星探査船のほか、昨年8月にも宇宙貨物船の打ち上げに失敗しており、メドベージェフ大統領が責任者を刑事訴追する可能性を示していた。ロシア宇宙庁の責任者は、10日付の地元紙に掲載されたインタビューで、「他国からの妨害工作の可能性もある」と釈明している。
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