January 20, 2012 / 8:37 AM / 8 years ago

東証がオリンパス株の上場維持を決定、特設注意市場銘柄に指定

[東京 20日 ロイター] 東京証券取引所は20日、オリンパス(7733.T)株式を特設注意市場銘柄に指定すると発表した。上場規則の違約金として1000万円の支払いも求めた。ひとまず上場廃止を回避したが、東証はオリンパスに対して今後、コーポレート・ガバナンス(企業統治)立て直しを求めることになる。

1月20日、東京証券取引所は、オリンパス株を特設注意市場銘柄に指定すると発表した。都内で昨年10月撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

東証は、オリンパス株式の上場を維持するとした判断の背景として、同社の虚偽記載の内容などが「上場廃止が相当だとする程度まで、投資者の投資判断が著しくゆがめられていたとは認められなかった」と結論付けた。虚偽記載による財務諸表への影響は長期間に及んだとしたが、同社の事業規模を踏まえれば、利益水準や業績トレンドを継続的に大きく見誤らせるものとまではいえないとしている。

同社の損失隠しは会社組織としての関与が認められるとしたが、発端となった損失の発生やその後の隠ぺい行為は一部の関与者のみによってなされたと指摘。同社の主要な事業部門とは直接的に関係せず、経営状況に影響が及ばない形で進められたともしており、売上高や営業利益にはおおむね影響しなかったと判断した。

特設注意市場銘柄に指定した背景について、会見した東証自主規制法人の美濃口真琴常任理事は、オリンパスが企業買収の取引の必要性や妥当性を十分に検討せず、経営者の業務執行を監督すべき取締役会や監視すべき監査役会が有効に機能していないなどガバナンスに不全があったとして「内部管理体制の改善の必要性が高い」ためだと指摘した。

オリンパスは、特設注意市場銘柄の指定を受けたことで、1年ごとに内部管理体制の取り組みを記した確認書の提出を求められ、3年内に体制の改善が認められなければ上場廃止となる。指定期間中の同社株式の売買は通常通り可能。

上場違約金を求めた理由としては、代表取締役を含む複数の取締役が関与し、監査法人からの指摘に際して損失隠ぺいの発覚を逃れるよう虚偽の説明をし、多額の訂正が必要な事態を招いて投資家の信頼を損ねたからだとした。

オリンパスは同日、「判断を厳粛に受け止め、損失計上先送りとその解消の問題が発覚して以来、取り組んできた措置を、一層強化する」などとする高山修一社長のコメントを発表した。オリンパスは、役員の交代のほか、取締役会の過半数を社外取締役にしたり、社外取締役らで構成する独立委員会を設置して社長や取締役候補の指名や報酬などの権限を付与するなどの改革を検討している。

東証自主規制法人の美濃口常任理事は、資料提供やヒアリングなどでオリンパスから十分な協力を得られたとし「可能な限り事実確認をしているので、その可能性はないと思う」と前置きしながら、当局による捜査の進展で新たな事実が確認される可能性もあるとし「万が一、今回の判断を覆す事実が判明したら、(東証による)審査のやり直しをする可能性もある」とした。

オリンパスの上場維持について、市場関係者からは「市場で予想されていた通りの結果であり、来週の株価に大きな反応はないだろう。株価は1200円前後であり割安感も特にない」(カブドットコム証券 投資情報局 マーケットアナリスト 山田勉氏)といった見方や、「オリンパスに対して買収を検討している企業がアクションを起こしやすくなった面も想定され、各社経営陣の発言などに注目したい」(松井証券 マーケットアナリスト 窪田朋一郎氏)との指摘も出ている。

(ロイターニュース 平田紀之 編集:吉瀬邦彦)

*内容を追加して再送します。

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