February 8, 2012 / 1:21 PM / 8 years ago

日銀が次回決定会合で追加緩和検討へ、ギリシャ情勢緊迫で

2月8日、日銀は13、14日に開く金融政策決定会合で、追加緩和を検討する。写真は都内の日銀で2010年9月撮影(2012年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 8日 ロイター] 日銀は13、14日に開く金融政策決定会合で、追加緩和を検討する。国内景気には底堅さがみられるものの、ギリシャ情勢の緊迫化など世界経済の先行きに不透明感が広がっていることに加え、米連邦準備理事会(FRB)が1月末に打ち出した金融政策運営に関する情報発信強化を受けて円高圧力の再燃懸念も高まりつつある。

こうした中で、事実上の踊り場にある日本経済の先行き下振れリスクに対し、資産買入基金の増額など先手を打った対応策を議論する。また、日銀の物価見通しの示し方について工夫の余地がないかも検討する可能性がある。複数の関係者が8日、明らかにした。

日銀が追加緩和を検討するのは、ギリシャの債務削減や第2次支援交渉が難航するなど、欧州債務問題に対する緊迫感が高まっているためだ。事実上の交渉期限とされる2月中旬が迫るなかで、ギリシャが債務不履行(デフォルト)と判断されれば、ユーロの急落や他の欧州周辺国の国債価格下落(利回りは上昇)が引き起こされ、欧米金融機関にも影響を与えかねない。日本経済にも株安・円高という金融ルートを中心に悪影響が直ちに及ぶ可能性がある。

日銀は現時点で、ギリシャ支援の交渉が妥結、欧州中央銀行(ECB)による大量の資金供給などを背景に欧州危機は収束に向かい、世界経済は新興国にけん引される形で次第に成長率を高めていくとの従来シナリオを維持している。それでも欧州の実体経済の悪化が貿易を通じて世界・日本経済に波及してきており、自己資本増強を急ぐ欧州金融機関による資産圧縮が今後本格化すれば、信用収縮による新興国経済への悪影響の強まりが懸念される情勢だ。

為替市場では、足元こそ円高進行に一服感が出ているが、FRBが1月24、25日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で超低金利政策の維持期間を従来の2013年半ばから2014年終盤まで長期化。メンバーの利上げ時期の予想やフェデラル・ファンドレート(FFレート)の見通し、2%のインフレ目標などを並べ立てた。直後に為替市場は1ドル=75円台の最高値圏に近づくなど、円高圧力があらためて強まりつつある。

インフレ目標をめぐっては、日銀も消費者物価指数上昇率で2%以下、中心1%の上昇が展望できるまで事実上のゼロ金利政策を続けると明示しているが、一部の政治家からは米国と比較してわかりづらいなどの指摘が出ている。日銀は、考え方に日米で大きな違いはないとしているが、会合では、現行の手法にコミュニケーション上、改善の余地がないかも検討される可能性がある。

国内政局も不透明要因だ。ねじれ国会で消費増税を含む税と社会保障の一体改革の行方にも暗雲が広がる中、解散など政治イベントをきっかけに日本財政に対する信認が揺らぎ、海外投機筋が日本国債に売りを仕掛けてくる可能性も懸念される。このため、市場に安心感を醸成するためにも、予防的な緩和措置が必要との声もある。

(ロイターニュース 竹本能文 伊藤純夫 :編集 布施太郎)

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