April 2, 2012 / 1:48 AM / 7 years ago

3月日銀短観は景況感改善鈍い、内外需の弱さと円高予想が影響

[東京 2日 ロイター] 日銀が2日発表した3月日銀短観では、大企業製造業の業況判断(DI)が12月から改善せず、マイナス4となり、プラス圏へ浮上できなかった。先行き改善幅も1ポイントと小幅。

4月2日、日銀が発表した3月日銀短観では、大企業製造業の業況判断(DI)が12月から改善せず、マイナス4となり、プラス圏へ浮上できなかった。先行き改善幅も1ポイントと小幅。写真は2010年撮影(2012年 ロイター/Issei Kato)

世界経済には持ち直し感が出ているものの、日本企業にとっては引き続き海外需要の回復が鈍いほか、為替想定レートが足元相場より円高を前提にしていることなども影響したとみられる。非製造業はプラス5と1ポイント改善。緩やかながらも改善基調が続いている。復興需要も出始め、内需の底堅さがうかがえる。ただ先行きは横ばいとなり、まだ内需回復への期待感もさほど強くなさそうだ。

●企業マインド改善鈍く

大企業の足元のDIは、製造業は12月から横ばいとなりマイナス4。ロイターの事前予測調査マイナス1に及ばなかった。先行きは1ポイント改善のマイナス3。先行きもプラス圏への浮上は見込まれていない。

自動車や造船、業務用機械、電機、石油・石炭、木材・木製品などは改善したが、鉄鋼、非鉄金属、金属製品、はん用機械や生産用機械、化学などは軒並み悪化。

業況感の改善が鈍い背景には、国内外で需要判断が悪化ないし横ばいとなっているほか、原油価格上昇の影響で素材産業を中心に仕入れ価格が上昇していることがありそうだ。

先行きの改善幅が小幅となっているのは、想定為替レートが足元1ドル80円台となっているものの、企業は12年度も78円台を前提としており、厳しい円高が続くとみていることがありそうだ。

一方、非製造業は足元1ポイント改善しDIはプラス5。内需は比較的堅調であることを印象づけた。復興需要が出始めている建設や電気・ガス、対事業所・対個人サービスなどが改善したほか、スマートフォンが好調なことから通信、情報サービスも改善。

先行きは改善せず横ばい。一連の補正が成立し復興需要が本格化すると期待されている中、改善を見込んでいるのは、建設・不動産、対個人サービスや宿泊・飲食サービスなどにとどまった。

●新年度事業計画は底堅く

12年度は増収増益計画となった。上期はさえないながらも下期に大きく伸びるのはそのためだ。年度を通しても売上は全規模全産業で1.4%の増収、2.1%の増益となる計画。製造業の輸出売上高も下期を中心に伸びが見込まれ、2.3%増となっている。11年度の実績見込みは、全規模全産業で大震災や海外経済減速で1.5%の増収、9.4%の経常減益となったが、12年度はその反動も出る。

●設備投資計画はしっかりしたスタート

初めてとなる12年度設備投資計画は、スタート台として比較的しっかりしている。大企業製造業では前年度比3.6%増。75─10年度のスタート台はマイナスとなっていることを勘案しても、比較的高めだ。長い間、企業の設備投資は抑制されており、リーマンショック以降は毎年度、前年度を下回る設備投資実績となってきたため、設備過剰感は和らいでいることがある。足元の設備判断も全規模全産業で前回調査より1ポイント不足方向に動いている。先行きは横ばいとなっており、需要の改善見通しが立たないと、設備投資の大きな改善はさほど期待できない可能性もある。

(ロイター日本語ニュース 中川泉)

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below