July 12, 2012 / 7:03 AM / 7 years ago

電通が英広告大手を買収、新興国とデジタル領域強化

[東京 12日 ロイター] 電通(4324.T)は12日、英広告会社のイージスAEGS.Lを31.64億ポンド(約3955億円)で買収すると発表した。欧州だけでなく米国と新興国でも強みを持つイージスを傘下に収め、世界的な事業展開を加速するほか、検索エンジン連動など拡大するデジタルソリューションを強化する。

7月12日、電通は、英広告会社のイージスを31.64億ポンド(約3955億円)で買収すると発表した。写真は電通のロゴマーク。都内で同日撮影(2012年 ロイター/Issei Kato)

中本祥一専務執行役員は会見で「海外展開をもう少し加速度的に行っていくために、すでに80カ国でビジネスをやっているイージス社を買収する」と述べた。日本企業も多くは海外展開済み、もしくは海外展開を視野に入れている。すでに電通のクライアントである企業へのサービス向上のみならず、新規企業の開拓にも効果的だと判断した。

両社は、日本と欧州にそれぞれ基盤を持っているものの「新興国は一緒に強化しようという地域」と位置付け、成長市場での事業拡大に意欲を示した。

電通によると、2011―15年の広告市場への成長寄与は、BRICsが50%となっている。

また、広告業界の中で、今後、高い成長が見込めるデジタル広告市場。イージスは、デジタル領域で高い競争力を有しており、電通は、この事業分野の強化にも資すると見ている。

買収価格は11日終値を48%上回る1株240ペンス(約300円)。全株を取得し、完全子会社化する。イージスの取締役会も筆頭株主の仏投資ファンドのBollore Groupも、保有株式を売却することで合意している。電通は買収資金を手元資金と借り入れでまかなう。RLPCによると、電通は、借り入れのために、三菱東京UFJ銀行とコミットメントラインの契約にサインをした。

トムソンロイターによると、今年の日本企業による海外企業の買収案件としては、丸紅(8002.T)による米穀物取引大手ガビロンの買収(約4452億円)に次いで2番目の規模。電通によると、広告代理店業界では、日本で最大の投機規模になるという。

買収は、イージスの株主総会や裁判所の承認を得て成立する。買収完了は今年末を想定しており、電通の決算にフルに寄与するのは、来期からになる。

電通の業績への影響は「これから試算する」(中本専務)としている。電通の12年3月期の連結当期純利益が295億円、イージスの11年12月期は8110万ポンド(約100億円強)で、単純合算すると400億円強となる。単純合算に占めるイージスの寄与は約25%となる。

イージスは5000社以上の顧客を相手に世界80カ国で事業を展開。2011年の売上げ総利益は1418億円で、世界第8位。電通は売上げ総利益で世界第5位。両社合算で世界第5位の順位に変化はない。

電通も世界29カ国に拠点を有しているものの、現時点で、イージスの拠点の統廃合や人員削減は予定していない。

電通は中期経営計画で、既存ビジネスの強化に加え、デジタル分野と海外展開の重視を掲げている。今回の買収は、こうした中期計画に沿った案件と言える。

電通のファイナンシャル・アドバイザー(FA)は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、イージスはリードFAがグリーンヒル、コーポレートバンカー&FAがJPモルガン・カゼノブ。

(ロイターニュース 清水 律子;編集 宮崎大)

*内容を追加して再送します。

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